KIMUTATSU BLOG
木村達哉のブログ「キムタツブログ」

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パナソニックやユニクロに思う

Posted on: 2010年6月25日(金) 11:36

 

 

 

 

 

 

 

 

  
この本、僕好きなんです。単に東大合格や外大合格だけなら必要ないかもしれ
ませんけど、でも好きなんです。受験英語の問題集としては先駆け的問題集。

大人向けならあったんです。雑音付きリスニング本が。

鳥飼久美子さんが仰るとおり、綺麗な音源で英語が聞けても、それはある意味
作られた環境の中でのリスニング能力なんですよね。

ロンドンに行って最初にヒースロー空港に降り立ったときに、雑踏の中で英語を
聞いている僕がいました。

聞ける・・・うれし。

英語が聞けなくて苦労した僕ですが、こんなにざわざわした中でも英語が聞き
とれる。人の話が聞けるってこういう嬉しさがあるんやなぁって思いました。

この前、十督先生と話していて、この本は時代的に出版するのが早すぎたのか
もしれませんよと仰った。もしかしたらそうかもしれん。

でもさ、いやしくも東大なり一橋大なり、早稲田や慶應なりといったトップの大学
に進む学生が「英語は読めるけど聞けないし喋れない」っていうのってどうよ?

いや、僕も聞けなかったし喋れなかったから自戒の念を込めて言うんやけど。

単語であれば最低でも『ユメタン②』まではやっとかないと、ちゃんとした英語は
聞けないし話せないと思う。大学に入ってからでもいいからやってほしい。

リスニングも「センターが取れればいいや」と思ってる人はそれでもええんやけど、
でも二次試験でリスニングがあるなら、それは極めてほしいなぁ。

せっかくリスニングを勉強する機会を与えてもらってるんやから、その幸せを噛
みしめて勉強してもらいたい。

『東大英語リスニングSUPER』まで行ってほしい!

 

  

 

 

 
 

 

 

 

奇しくも最近、パナソニックが新規採用1390人のうち80%にあたる1100人
を外国人枠とすることを発表しました。

『ユニクロ』でおなじみのファーストリテイリングは半数を外国人枠とすると。さら
に社内の公用語を英語とするそうです。

教え子の坂本Qちゃんが働いている楽天ではすでに英語が公用語になってる。

英語なんてできて当たり前やん、というメッセージなのでしょう。

こういう会社は増えてくるはずなのに、大学入試は相変わらずリーディング中心
で、しかもハード面の問題からリスニングはセンターのみという大学も多い。

だからそれに合わせて授業が行われる。「使える英語」と言いながら、文法など
では相変わらず講義形式の授業が50分続けられたりもしています。

高3の読解の授業では教員が50分解説し続けたりします。

英語は使わないと能力が上がらないのに、高校ではあまり使わないで、とかく
評論や小説を読むことに時間の多くを割くことになる。

大学入試が「それでいい」と言ってくれているので、こちらもそれに甘えてる。

だけど使えないんです。東大に入っても英語が使えない生徒がたくさんいる。
世界中で日本だけじゃないでしょうか。トップの大学に入った生徒の英語力が
たいしたことないっていうのは。もちろんできる生徒はできるんですけどね。

なので東大生であっても、大学に入ってから、あるいは卒業してから、英語力を
鍛えなおさねばならないという人が多いんです。

内田先生がブログで「ユニクロのように英語を公用語とすると、英語の能力が、
すなわちその人の能力として判断されかねない」と警鐘を鳴らしておられます。

僕もそのとおりだと思う。

だけれども、英語の教員として念頭に置いておかねばならないのは、生徒たち
はともかくとして、教員たちまで「大学に入れるための英語」に終始していては、
時代の流れに笑われる結果になってしまうんじゃないでしょうか、ということ。

内田先生のような心配をしている方々に、「いや、自分の教え子は絶対に大学
に合格した時点ですでに英語を自由に使えるようになっている」と胸を張りたい。

読めるだけの英語、英作文は部分点狙い、リスニングはそこそこ、スピーキング
なんてトンデモナイ・・・

僕は今までこんな教え子をいっぱい作ってきたツマラナイ英語教員でした。

それを猛省し、今教えている生徒たちには、仮に悪魔と言われようと鬼と言わ
れようと鬼畜と言われようと、単語は『ユメタン』③まで、リスニングは『東大英語
リスニングSUPER』まで課して、リーディングは東大レベルなら軽く読めるし、ラ
イティングやスピーキングといった発信力もかなりのレベルまで付けさせてやる。

そう心に決めています。

進学校だからできるわけじゃない。

大事なのは教える側の意識じゃないかなと思っています。どういう生徒たちを育
てるのかという意識が大事なのではないでしょうかね。

そしてそのための緻密な計画。さらにはストラテジー。

そのためには僕自身の英語力もブラッシュアップさせないとあかんので、今日も
ヒアリングマラソンや『ENGLISH JOURNAL』を暗唱し続けております。

僕に鍛えられた生徒たちが大学入学後に、英語をツールとして世界を舞台に活
躍してくれたらいいなと願っています。

だから単語を覚えるのも熟語を覚えるのも全てCDの音声を使わないといかん
のです。全て聞いたり喋ったりする部分につなげんといかんのです。

僕の生徒たちは大変だとは思うけど、がんばれよ!という気持ちを込めて日々
授業をしているのです。

 

 


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