寒くなりましたね。風呂あがりに缶ビールってのが夏の楽しみだとすれば、冬の
楽しみはファッションと焼酎ですかね。
ファッションって言っても、夏にはTシャツやポロシャツしか着なかったのが、寒く
なるといろいろ組み合わせを楽しむことができる程度やけどね。
それと冬の楽しみと言えばバスローブだ。僕はバスローブが大好きで、何がほし
いかと冬や秋に尋ねられたら迷わず「バスローブ」と答えるだろう。
と、書いている今も風呂あがりのバスローブなのだ。
父親が自宅で和装であることが多かったからか、夏に甚平を着て下駄で歩くこと
もある僕だが、さすがに冬に甚平は自殺行為となる。
外を歩くときにはスーツにコートとなるが、家にいて執筆したり本を読んだりすると
きには、俄然風呂あがりのバスローブなのだ。
猪木の物真似をしているわけではない。首に赤いタオルはかけない。
この前から何の前触れもなく寒くなったので、バスローブを着ている時間が長くなり、
したがって極めてのんびりしながら寒さを、そして暖かさを、楽しんでいるのだ。
バスローブには何かしらブルジョアジーな空気があってね。貧乏な家の出である僕
にはたまらなくそこが刺激されるのかもしれない。
とにもかくにもゆったりとバスローブを着て、書斎にあるでかい椅子に座り、パソコン
に向かう僕の周囲の空間だけがブルジョアジーとなる。
さて、実際の金持ちが見たら笑うような光景ではあるが、国安社長の「精神的ライオ
ンになろう」を実行しつつ、王様になった気分で原稿に向かうことにしよう。
実際には締め切りに追われて、身体中から冷や汗を流している僕ではあるけれど。