三宮といえば行きつけは「美作」というお好み焼き屋さん。たぶん世界で一番
美味い。大阪のお好み焼きのどのお店より美作のほうが絶対に美味い。
そこでの一幕。
僕以外のお客さんは60歳ぐらいのおばちゃんがひとり。でっぷり太ってる。
それと、言うたらナンやけど身なりが・・・なオヤジ。
年齢はわからんけどあきらかに僕より上。iPadで本を読んでおられる。
二人とも生ビールをちびちび飲んでる。
僕もカウンターでひとり。スマホで新聞を読んでた。
そこにラソーダ監督ライクな白人男性が入ってきまして。
お店の人は僕をチラッと見る。注文に困ったら木村、お前が通訳せぇよという
サイン。もちろん僕も「らじゃ!」な感じで目線を返して頷いた。
と、そのでっぷり太って白いものが髪に混じっているおばちゃんが生ビール片
手に白人男性を見てニッコリ。
白人男性はおばちゃんを見下ろし、笑顔で「つべなろーんうわぉ」と。
英語が流れると即座にシャドーイングを始める習慣がしっかりできあがってる
木村は即座に「つべなろーんうわぉ」を英語に直した。
It’s been a long while.(ひさしぶり!)
その後、その男性とおばちゃんの会話をひたすらシャドーイングしていました。
悪趣味なのはわかってるけど、こんな生きた教材はない。
食べたものをポロポロとこぼすおばちゃん。見た目はかなりみっともない。
美作はどんどん客が増えていく。エラソウに語ってたビジネスマンたちもおばち
ゃんの英語と笑顔に圧倒されて、そのうち黙り出す。
おばちゃん、誰よりもカッコよかったよ。
発音完璧。ついでに言えば文法的にも表現的にもほとんど完璧。
ラソーダとおばちゃんを残して僕は先にお店を出たけど、いつの日かすべての
日本人があのおばちゃんのようであればいいなと願いながら帰路についた。
あのおばちゃんはTOEICのために勉強したわけではないと思う。
試験のための勉強は不毛だ。英語が自由に話せれば国境を意識せずに済む。
世界平和のために英語の勉強を。
神様、今日もありがとう。おばちゃん、ありがとう。