KIMUTATSU BLOG
木村達哉のブログ「キムタツブログ」

カテゴリー別アーカイブ: 勉強・受験

kimutatsu

焦ってる受験生諸君へ

Posted on: 2010年4月30日(金) 9:48

焦って早急に結果を求めすぎるとろくなことはありませんわ。じっくり構えることが
何より大事なのです。それは勉強も然り、授業も然り、仕事も然りなのです。

鳩山政権の支持率が下がってるそうです。

でも僕は結構頑張ってるんちゃうかなと思ってる。政権が変わったばかりやしね。
いっぺんに何でも上手いことできると思ったらアカン。長い目で見ればよろし。

子供手当てっていう制度ができ、高校の授業料が無料になってな、これから教育
が変わろうとしてる。その節目に僕らはおる。どうなるんやろと見ておくことやな。

私学はますます大変。だからと言って、私学が塾みたいになったらあかんわな。
学校は学校。塾は塾。お互いに支え合うものでないといかん。

授業料が無料になって、お金のない人でも中等教育が受けられるようになった。
これは素晴らしいことやと思うなぁ。

財源? それは政治家が考えはるやろう。私のような庶民が考えることやない。
政治家や官僚の方々、頑張ってください。特に私の教え子たち。

それよりなにより・・・

受験勉強のようなことを始めて、「始めたんやからどんどん成績が上がるやろう」
なんて思ってたらアカン。始めてすぐにアップするなら苦労はせんわな。

その方法は正しいのか?

どっかのブログに書いてあった方法をそのまま採用してないか?

単語や文法は大丈夫か? 今しかでけへんぞ。

ちゃんと本にカネを使ってるか?

それよりちゃんと本を読んでるか?

こういう、知識人として当たり前のことができないと成績なんてのは上がりません。
受験勉強で忙しくて本が読めないって人がおるが、嘘ついたらあかん。

大人のほうがよっぽど忙しいぞ。それでも本は読むぞ。読まない大人もおるけど。
人より上に行こうと思ってるんやろう? 誰かに勝たないと合格せんのやで。

本ぐらいちゃんと毎月何冊かは読もうぜ。

今は受験勉強を始めたというても基礎を固めてる最中やろ。今、赤本ができる人
ってのは幸せやな。ほとんどの人はでけへんのやないか?

長文演習ができる人も幸せやな。ほとんどの人が単語力不足でそれどころやない
のではないか。まずは夏休みまでに『ユメタン』①ぐらいは潰したいもんや。

センター試験で高得点が取れないレベルの人が、二次対策をやっても意味ない。
まずは基本をじっくりと形成することが何よりも大事なんよね。

焦らず騒がず。

9月になったときに『ユメタン』①や、まして②のレベルの単語が全てわかるように
なってたら、そこから長文問題集を5冊ぐらい潰したらええのやないか。

それでも十分間に合う。

基礎がないくせに焦って、勉強法云々と騒いで、結局は長文をやっても読めない
し解けないし×ばっかりなんやったら、今こそ単語や文法を固めるこっちゃ。

結果を急ぎすぎるのは日本人の悪い癖やと思う。じっくり構えようぜ。


kimutatsu

授業近況

Posted on: 2010年4月28日(水) 12:05

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授業が文法中心から英語Ⅰの教科書『エレメントⅠ』中心に変わりました。
生徒たちは予習不要なので、比較的気楽かなと思っていたのですけれども
聞くところによるとかなりキツイということでした。

ま、しょうがないな。でも僕のことを「デビル」とは言わなくなりました。

たぶん慣れてきたんやろな。それはそれでええことや。

『ユメタン』ゼロは2周目に入りました。1周目は単語⇔意味の言いかえを
行いながら最後まで終わらせました。テストは僕が前で意味を言っていき、
生徒たちはその単語を書きとっていきます。

試験用紙はB5の紙ですから、試験作成の必要はありません。

2周目はフレーズ・センテンスを丸呑みさせています。これまた試験用紙は
B5の紙なので、試験作成の必要はありません。

1周目も2周目も生徒たちはCDを使って学習していますので、試験直前の
教室は騒がしい騒がしい。「本を見てるだけ」の生徒はほとんどいません。

ええことやなと思っています。

大学に入ったはいいけど、英語がろくに聞けない喋れないではダメですね。
僕もエラそうには言えません。僕もそうでした。

英語はコミュニケーションのツールです。筆談で済ますならいいのですけれ
ども、相手と会話をしながら情報を得たり与えたりするのがコミュニケーショ
ンなのですから、やはり聞いたり喋ったりできないと駄目です。

今日の授業では『エレメントⅠ』の本文CDを生徒全員に配布しました。

これも「音読に使え!」だけでは全くもったいないですからね。使い方を説明
した上で、みんなで練習をしました。かなりできていたように思います。

教員になって23年目になりますが、英語Ⅰの教科書でこんなに生徒たちが
活動してふらふらになっているのを見るのは初めてのことです。

東大に入るだけならここまでしなくてもいいのでしょうが、東大に入るだけで
は面白くないので、入った後に生徒たちが自由に世界に飛び出せるように
しておいてやりたいなと思っております。

 

(追記)5月2・3日は灘校の文化祭です。

 


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もうすぐ「英語Ⅰ」が始まる

Posted on: 2010年4月16日(金) 15:15

東京にて

なんかえらい寒いですね。神戸は雨が降っています。週末は中華同文学校さんと
試合をするので晴れてほしいんやけど、どうなるんやろう。暖かくなればいいな。

ちょっとブログの更新が滞っていて、そのたびにメールを下さる方々がおられます。
お体は大丈夫でしょうかと。すみません、大丈夫です。健康そのものです。

宿題考査の採点やら、新学年の授業の準備やらで追われております。

というほどでもないけど。

中3の授業が始まりました。すでに3回終わりましたが、昨年度に引き続いて文法
を先に終わらせようというプロジェクトのもとで動いております。

英語Ⅰ『エレメント』をやる前に英文法を全てさっくり終わらせたいなと思っているの
ですが、今週の3回の授業で関係詞が全て終わり、あとは話法だけです。

それが終わったら『エレメント』に入ります。

全文暗唱。ただし、訳も構造もわけわからずに音読や暗唱をしても意味がないので
音読や暗唱をする前にいろいろな活動をしてもらうことになりますねん。

先日、チームキムタツのメーリングリストで、生徒たちに教科書の本文のCDを持た
せることの意味を質問された先生がいらっしゃいました。 

そりゃ音読をする際に聞くという用途もあるでしょうが、それだけやと勿体無い。

なので昨年の夏ぐらいから、英語Ⅰの教科書の使い方を考えてきたのですけれど、
まぁとりあえずこれでいくか・・・というところまでは来ております。

予習は不要。

復習を重視。

CDを活用。

速く進むことにはなんの意味も感じていないので、ゆっくりやりますが、1レッスンが
終わったら、その文章を完全に頭に入れ、『ユメ勉』に書いたとおり、アウトプットの
段階までできているようにしようと思っているのです。

ある先生からメールを頂戴しました。

予備校でやっているような講義形式で20年以上授業をやってきたが、力が付かず
いかに定着させるかということを考えて再出発しました、と。

僕も思考停止しながらやってきた気がします。今までやってきた方法に何の疑問も
抱かず、訳読式の授業のみで進めてきた気がする。

訳読も悪いわけではありません。日本語に直すということは大事だと考えています。

しかしそれだけだと英語Ⅰの教科書を使わず、英文解釈問題集を使えばいいやん
ってことになるのではないでしょうか。僕はそう思うのです。

来週の月曜日に『ユメタン』のテストをやり、関係詞の復習をして、火曜日から「話法」
をやることになります。火・水・木でそれも終わらせます。

つまり来週の木曜日で高校英文法の授業はすべて完了です。

そしてその後に『エレメント』を使って、授業をすることになるのです。やっと読解か。
なんか文法ばっかりやってきたので、「やっと」という感があります。

英語Ⅰの教科書で文法の復習もやりながら、4技能全てをアップさせます。今までも
「英語を使う」ことを意識してきましたが、これからはさらにブラッシュアップします。

 

(追記)実は第8回英語教師塾を5月15日(土)に灘校で行うのですけれども、
     ブログにアップする前に満席となってしまいました。チームキムタツの
     メーリングリストで先に流すのですが、3日間で70名が申し込まれました。
     今回のお題は「英語Ⅰの教科書を使ってどう授業をするか」でしたが、
     満席になってしまいましたので、大変申し訳ありません。
     次回は8月17・18日に東京で第9回英語教師塾を行いますけれども、
     またその時によろしくお願いいたします。定員は100名といたします。

 


kimutatsu

暗記するのが苦手な人へ

Posted on: 2010年4月1日(木) 22:45

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いろんな書店さんで『ユメ勉』でご推薦申し上げた英語の問題集お勧め50冊の
フェアをやってくださっているようです。ありがとうございます。

そのうち一覧にしてご紹介しようと思っております。

最近、日本史の勉強をしているのですが、これが面白い!久しぶりに勉強して
いるのですが、勉強し始めると面白いものですね。

興味が持てないとか面白くないとか言っている人ってのは、何より興味を持とう
としないんですよね。 僕も高校時代そうでした。

 

日本史って覚えるねんやろ? ワシ、暗記は苦手なんや。\( ̄_ ̄)/

 

なぁんてことを言う。そのくせ覚えるのが大変そうな曲の歌詞なら知ってるので
結局暗記が苦手というわけではないのです。

興味が出ないという人は、騙されたと思って、最初の部分を覚えてみてください。
勉強し始めて、その内容を忘れなければ勉強が面白くなるというものです。

僕は文法の指導をする際に、音読と暗唱を取り入れては生徒たちに嫌がられ
ているのですが、僕は生徒たちに「覚えろ」とは言いません。

例えば『表現のための実践ロイヤル英文法』に付いている例文集から、こう
いう例文をピックアップしてみましょう。

************************

1.If there were no water, the trees would not be green.

2.I wish it were Christmas all the time.

3.If I weren’t at work now, I’d go to Miami Beach with you.

4.It is time something was done about it.

5.She felt as if she had seen him before.

************************

例文を覚えることには効果がありますが、それは次のような手順を踏んではじ
めて効果が出ます。

 

1.各文の意味を正確に理解できる。(適当に訳すのではなく)
2.各文の文法的内容や構造が正確に理解できる。

 

2番目の項目はかなり多くの文を音読→暗唱しているうちに無理に覚えなくても
理解できてくるし、自然に文法力も付いてくるのですが、それでも最初に正確に
理解しておいた上で暗唱するほうが、より効果的です。

でね、この2つの条件を満たすために、僕は暗唱集を配布するのではなくって、
似たような文がたくさん書かれたプリントを配布するんですよ。

そしてそれぞれの日本語をまず作らせるところから入ります。
  

モモ

例えば上の例文がありますが、どうしてIf there are no waterではなくって、
If there were no waterになっているのかわからずに暗唱だけしていてもし
ょうがないというわけです。

理解した上で「もし水がなかったら、木は緑ではないだろう」と訳してもらうと。

他の4つも訳してもらいます。

その上でいよいよ暗唱してもらうことになります。暗唱テストなるものを実施する
ので、結局は生徒たちに「覚える」ということを要求するんですけどね。

 

でも僕は生徒たちに「覚えろ」とは言いません。

 

ちゃんと理解したのであれば(←ここ大事)それぞれの文を20回なり30回なり
音読せよと指示するだけです。

最初は意味を確認しながらゆっくりと。

意味や文法的理屈がちゃんとわかってると確認できれば何度も何度も音読を
繰り返します。どんどんスピードアップしていきます。

覚えようと思わなくていい。

これは『ユメタン』方式でもあります。CDを聞きながら、自分でも繰り返します。
生徒たちは『ユメタン』やプリントを使って、単語と文法を徹底的に覚えます。

『ユメタン』を本当に使っている人から「忘れない」という声があがるのは当然で
それはこれから書くような手順を踏んでいるからなんです。

実際にやってみましょうか。

皆さんがすでに仮定法を習っていて、理屈を理解しているものとして進めます。
ここで仮定法の説明してるとかなりのスペースを必要とするので。

If I weren’t at work now, I’d go to Miami Beach with you.

これを訳してみてください。

できました?そうです、「いま仕事中でなければ、君とマイアミビーチに行くんだ
けどな」とでも訳してもらえればOKなのです。

どうしてweren’tなのかわかりました。at workというフレーズも覚えたとします。
主節のI’dがI’llになっていない理由も理解したとしましょう。

では1分後に暗唱テストを行いますね。

If I weren’t at work now, I’d go to Miami Beach with you.

覚えました?

覚えましたか?

覚えられない?

だからね、覚えようとしちゃダメです。

何度も音読してください。

覚えられなかった人は、30回読んでください。声に出してですよ!ではもう一度
チャレンジしてください。30回読みましょう。大きい声で音読しましょう!

 
モモ2
  
 
読みましたね。それでは英語に直してください。

「僕さ、今仕事中じゃなかったら、君とマイアミビーチに行くんだけどなぁ」

本当に30回読んだ人なら言えますよね。ここまでやっておけば、文法の勉強と
してはかなりのものです。INPUT→INTAKEまではOKです。

INTAKEってなぁに?っていう人はほんまに『ユメ勉』を読んでほしい。

単語にしても文法にしても、INPUT→INTAKE→OUTPUTの手順を踏むことに
よって脳に刷り込まれます。講義形式の授業を受けるだけではダメです。

僕も予備校で教わっていた頃に英文法の授業を受けました。その際には「あー
なるほどなぁ」なんて思っていたものですが、すぐに忘れました。

それはそういう一方通行的な授業だけではINPUTで終わってしまうからですよ。

何度も音読し、そして暗唱することによって、INTAKEの段階までは進みます。
生徒たちにはとりあえずここまでを要求します。

何度も何度も読みますので、声を出していない生徒以外はちゃんと覚えます。
つまり「暗記が苦手」なんて生徒はこの世には存在しないことを実証します。

指名するとちゃんと答える。そりゃ30回も読めば普通は覚えられるからね。

音読に音読を重ねて、暗唱まで進むことによって、INPUT→INTAKEまでをクリ
アしたことになりますので、かなり定着率はアップします。

このままではまだダメです。OUTPUTが終わっていません。でも詳細はすでに
『ユメ勉』に書きましたので、ここでは割愛します。

でね、この方式を個人的に日本史に応用してみました。

思ったとおり、めっちゃ覚えられますね。用意したのは3冊だけですが、それら
の本をこなしながら、数時間で平安時代の終わりまでは覚えました。

このペースで進めば4月末までに近現代までいきそうです。

英語もヒアリングマラソンを使いながら勉強しているのですが、同時に日本史も
勉強しているのです。楽しい楽しい。やり始めると興味が湧きます。

日本史や世界史に興味がなくて勉強が進まないという人は、上に書いた方法を
自分で応用して勉強してみてください。

覚え始めると、「おぉ、忘れへん!」というのが面白くて、そして勉強が進みます。

 

(追記)コメントはキムタツモバイルのほうへお願いします。

 


kimutatsu

単語力と文法力を鉄板にする

Posted on: 2010年3月16日(火) 23:02

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今日はスポーツ大会で、明日が試験の答案返却日、それが終わると18日が成
績会議があって(生徒は休み)、19日が終業式。それで終わりです。

採点はもちろんできました。

春休みの宿題は『ユメタン』ゼロのUNIT1のフレーズ暗唱と『東大英語基礎力マ
スター』のVol.3です。4月に行われる宿題考査の範囲もそれになります。

『NEXTSTAGE』は今回の試験範囲にして、かなり正答率が高かったのですよ。
それはいいんだけど、さすがにそういう一問一答系の問題集は1冊では足りない。

だから『ユメ勉』に書いたとおり、2冊を同時にやっていきます。

『NEXTSTAGE』と『基礎力マスターVol.3』を同時に進めていくのです。

それと僕の場合、提出系の宿題はあまり出しません。

だって解答を一緒に渡すのに、それを見ながら写して提出されてもわからんから
です。それよりも確認テストをやって、不合格だったら不合格者だけに再度別の
課題を出すほうがいいかなと思っております。

なので春休みの宿題考査で80点に達しない生徒から500円を徴収し、別の薄い
文法の問題集を宿題として渡すつもりです。そしてその宿題考査も行います。

徹底すべし。

鬼と言われようが悪魔と言われようが自分のスタイルと信念は崩さないようにし、
それと同時に、頑張ってる生徒たちがさらに前に行ける配慮もしていきます。

今までは下位層を作らないことにこだわり続けてきました。

中3になると完全に高校英語の範囲に入りますからね。伸びたい生徒をより一層
伸ばしてやることも大事だと思うんですよね。

単語は今のところ『ユメタンゼロ』を使って、1学期いっぱいはフレーズを覚えてい
ってもらうのですが、それが終わると『ユメタン』①センター試験レベルになります。

まずは単語を1000語覚えてもらい、それが終わるとフレーズのテストを、恐らく
テストメーカーを使いながらやっていくことになります。

それが終わるのがたぶん高1の夏前ぐらいかなと。

そこから『ユメタン』②へ進み、高2から高3にかけて『ユメタン』③までやれれば、
単語に関して困ることはまずなかろう。

とりあえず明日の答案返却の際にそういう話をし、今の基礎力を鉄板にする期間
にいかにさぼらないかについて語ろうと思っています。

それと言うまでもなく、今回の試験でさぼってしまった生徒は、恐怖の補習を行い
ますが、それのリストアップも終わっています。19日と29日に行います。

8時間音読補習ですが、まぁ頑張ってもらいましょう。鬼になります。

 


kimutatsu

合格おめでとう!

Posted on: 2010年3月10日(水) 9:18

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今日は東大や京大など、たくさんの大学で合格発表が行われます。受験した人た
ちはどきどきしていると思います。楽しみですね。

合格した人はおめでとう!

アホな大学生になるのではなく、4年なり6年なりでこんなことをやったんやと胸を
張れるように、楽しみながらも何か打ち込めるものを見つけてください。

バイトばかりして金を稼ぐ4年であってはなりません。大人になったら「イヤだ」と言
っても働かされますので(笑)今のうちにやりたいことをやっときなはれ。

不合格になった人は後期を頑張ればよろし。

後期に出願していなくて浪人するという人もいるやろうけど、そんなことはあんまり
大きい問題ではありません。充実した浪人生活であれば問題あれへんでな。

今日で2010年の受験生の大半の結果が出揃いますね。

一昨日あたりからメールが届き始めました。あるいはキムタツモバイルのほうに、
合格報告をしていただいても構いません。

お世話になったご両親や先生方に感謝をする1日でもあります。

支えてくれてありがとう!支えてくださってありがとうございました!

そういう気持ちを体現できるようであれば、君は大人の入口にいます。否、せめて
今日ぐらいは大人になりましょうや。

そして大学の学費を親に出してもらう人は「これから4年間、また頼むわ」ぐらいは
言いましょう。その上で立派な大人になるべく、努力を続ければよいのだ。

親は子供が立派になることを願ってるんやから。ゆめゆめ「学費を出すのは親の
務めに決まっとろう」なんてアホなことを思ってはなりません。

合格した人、おめでとう。そしてその保護者の皆さん、お疲れさまでございました。
浪人する人、来年はもっと上の大学を狙えばよろし。死ぬ気でがんばりなさい。

 

コメントはこちらへお願いします。

 
 


kimutatsu

セミナーの方向性について

Posted on: 2010年3月7日(日) 16:22

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昨日、博多の田中十督先生と電話で喋っていて、英語Ⅰの検定教科書ってどの
ように使えば効果的なのかという話をひたすらしておりました。

ユメ勉』は生徒用に書いたものですが、先生方用に「僕はこう英語を教えていま
す」という感じの本を作れたらいいなぁと思ってるんですけどね。

中高6年間を見据えて。

どの時期にどういうことをすればいいのかという話は『ユメ勉』に全て書いた。

ではそれはちゃんとやるとして、教員側としてはどのように指導しなければならな
いのかという話については、また『ユメ勉』とは違う次元の話になりますわな。

『ユメ勉』に書いてあるとおりにやったら、もちろんある程度のレベルにはなる。
全統や代ゼミの模試で偏差値70をゲットするのはそれほど難しいわけじゃない。

教員がちゃんと指導してやれば、そして生徒たちが本当に大学に行きたければ。

問題はその「ちゃんと指導してやれば」の内容だ。

たとえば授業の中で東大対策をするのってナンセンスやと思うんですよね。

だって東大の問題ってのは、スピーキング以外の全ての要素が入ってるわけです
から、対策って何をすればいいん?

出題される形式の問題を解く以外にあまりないやん。

形式を踏まえて授業をするのは対策ではない。そんなのは生徒が勝手にやれば
よろし。大事なのは、例えば大意要約ってどのように解くのか、あるいはどうして
大意要約の授業をせねばならないのかって部分ではないのか。

こう書くと「入試で出題されるから」なんてアホな答えをする人もいるやろうけどな、
でもそれは違う。

だいたい僕は大学に生徒を入れるために授業をしとるわけではない。

でね、これからのセミナーは単語の指導をどうするべきかということと、英語Ⅰの
ような検定教科書をどう使うのかということに絞ってやります。

今月末に佐賀で、6月に東京で、7月に北海道で、それぞれそういう機会がある。
先生方向けのセミナーがある。

まずは単語の指導。

単語の指導というとテストばかりやって、後は生徒たちの自宅学習に丸投げって
いうパターンが大半やと思うけど、それはあまり良くないと思う。

ではどうやって単語力を付けさせる指導をすればいいのか。

どうしてCD付きの単語集を採用しなければならないのか。ダウンロードタイプでは
絶対にダメです。絶対に。CDの付いた単語集(『ユメタン』でなくてもいいから)を
どうぞ買ってあげてほしい。

それから英語ⅠやⅡの検定教科書。

僕も英語Ⅰの教科書といえば、左ページに英語を貼らせ(若い頃はそのまま写さ
せたりしてたなぁ、生徒たち悪かったよ)、右ページに全訳書かせたりする指導が
定番やったりすると思うんですが、それは何のためにやるんやろう。

それを使って授業する際に、生徒たちに指名したりするけど、では何のために指
名するのやろ。当ててできた人はいいけど、当てられなかった人でできてない人も
いるってのに。その人のために最初から教員が訳すなら、指名する必要はない。

それに予習段階では知らない文法事項があったりするわけで、そうすると予習で
全訳などできるわけがないし、できたとすれば授業は不要ってことになる。

いろいろ考えて、僕は自信を持って「英語Ⅰの教科書はこうやって使えば効果的
ではないか」という方法に辿りついた気がします。

どうやってCDを使うのか、どうして生徒たちに本文を収録したCDを持たせるのか、
教員用のマニュアルはどうやって使うのか、全訳をさせるのか、配布するのか。

そもそもどういう手順で授業を進めれば、少なくとも国公立大学に合格する程度
の英語力を身につけさせるぐらいのことはできるのか。

そういったことをセミナーで言えればいいなと思っています。

その前に「僕はこう英語を教えてる」っていう本を書いてみたいな。整理する意味
でも。下準備はできてるんやけど、とても書く時間はないし。

そういう話を田中先生としていました。英語Ⅰの使い方ですが、田中十督先生に
は喋らなかった(笑)。なんでって? それは僕がイジワルだからです。

自分で考えろと言いました。だって25日に彼は佐賀まで来るからな。その時まで
自分で考えてほしいと言いました。それぞれの教材には意味があります。

それを考えれば自ずから使い方は見えてくる。英語Ⅰの教科書だけでも十分に
生徒の力をつけてやることができます。リスニングも英作文も全部です。

 

(追記)安河内先生とのパネルが送られてきて大感激の木村です。
     ふうかちゃん、ありがとーーー!

 


kimutatsu

基本の反復を大切に

Posted on: 2010年3月4日(木) 23:05

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これ、先日の負けた試合のワンショットなんですけどね。なんかこう敗色濃厚な
雰囲気が漂っとるよね。保護者の方が撮ってくれはった写真なんですけどね。

春季大会まで数試合できるかなと思っていたのですが、ナント1試合で終わった
こともあり、腹が立つのでホワイトデーに練習試合を入れました。

期末考査の採点あるのに。

野球部出身の(株)日教販さんの北川君と喋っていても、やはり「基本が全て」と
言わはりますわな。ボールの捕り方ひとつで違ってくると。

たとえばゴロを転がして、それに対してどのように動くか。どのように捕るのか。
あるいはどのように投げるか。形を見れば基本ができてるかどうかすぐわかる。

いくら僕が言うても我流の子は、結局試合に出れない。

出れないよと言ってるのに直さない。もっと肘を上げないと速いボールは投げる
ことができないよと言ってるのに、楽やからか?肘を上げない。

したがって送球がばらつくし、速いボールを投げることもできないので、結果的
に試合には出れないってことになる。出ても代打とか代走とか。

基本って大事なのです。

英語にしてもそうです。大学に入りたいからと言って赤本を買ってくるのはいい。
だけどロクに解けもしないのに始めてもまったく意味がありません。

何事も基礎が大事なのです。我流では伸びない。

例えば単語の学習をするのに、CDを使わない人がいる。どんなに使えと言わ
れても使わない。面倒臭いのか?CDを袋から出すことさえしない人がいる。

単語集にCDが付いていないなら、必ず別売のCDを買えと言っても買わない。
買わなくても合格した先輩の真似をしてるのか、とにかく買わない。

だから単語とリスニングを別の学習と捉えてしまうんよね。

『ユメ勉』に書いたけど、勉強ってのはそういうバラバラのやり方を続けていたら
時間的にもったいないし、非効率的です。

単語をやりながら英作文もリスニングも上げる方法があるのに。

我流に陥ることなかれ。

正しい指導のもとに基本を大切に。基本の反復を何よりも大切にしましょう。

 


kimutatsu

概要をつかむ力を涵養すべし

Posted on: 2010年3月1日(月) 21:59

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東大の二次試験の問題を見ていて思うのは、「概要をつかむ力」が重視されて
いるってことですね。そうなると対策方法はもう自ずから知れますねぇ。

九州大学の問題を見ていてもそうですが、「概要をつかむ力」をどう付けるかで
合否は左右されると言えます。

いつまでも「これがS、これがV」なんて読み方をしてたらあきませんで。

一応言うておくと、それも大事です。それは『ユメ勉』にも書いたとおり。文構造
を理解するってのは、特に下線部訳なんかでは重要だと思います。

でもいつまで経っても、そう、高2や高3になってもそういう読み方しかできないと
なると、それはあきません。高2の前半ぐらいでそれは卒業したいところ。

なんのために英文解釈をするのか考えればわかります。

高校生は翻訳家ではない。翻訳家が「最近の翻訳家の卵はレベルが低い」と、
仮に嘆いたとしても、それは関係ない。

なんのために英文解釈をするのかというと、本を読んでいるうちに「あれ?これ
ってどういう意味なんだ?」と立ち止まる瞬間があります。

例えば倒置が使われていたり、省略が使われていたりして、ざっくり読みをする
にはちょっと難解な箇所があったりするわけですね。

そしてそこをすっ飛ばしてもいいんやけど、その箇所がその本にとって中心的な
内容を含んでいたりすると、すっ飛ばすことはできないってことになる。

なのでその箇所だけはじっくりと読んで、著者が何を言っているのかを読み取る
ことになるのですが、そのために文構造を取る練習をやれば、役に立ちます。

したがって使える英語を体得するのだ!リスニングやスピーキングなどの力は
重要だ!なんて言っても、やはり文構造を取る力だって必要なのですね。

僕も結構な読書家ですが、日本語の本を読んでいて「あれ?ここの動詞の主語
はどれだ?」と読み返さねばならない部分だって、たまにですが、あります。

だからそういう練習も必要なのです。

だけどそればっかりではいけません。「概要をつかむ力」こそが最重要なのは
たとえば日本語の評論などを読んでみればわかることです。

日本語で書かれた評論文を読んで、筆者の言いたいことを一言で言ってみる。
そういう練習をしてみてください。

言えなかったらそれは英語だの日本語だのに関係なく、「概要をつかむ力」が
不足しているということになります。

どれがSでどれがVなのかがわかったとしても、そして多少不自然であったとて
日本語に訳す力があったとしても、筆者が何を言ってるのかわからんのでは、
その文章を読んだことにはなりませんよね。

どの大学も気がつき始めたのではないかと思うのです。

いつまでも難解な文章を日本語に直してばかりの問題では、使える英語力など
身につかないし、そういう力を持った学生が入学してこないということを。

その点では東大が先陣を切って、ああいう問題を出し続けているっていうのは
非常に意味のあることだと思って、僕は評価しております。

今回からリスニングのOPTIONに「いずれでもない」が加わったことで、東大の
リスニングが難しくなりました。とってもいいことだと思っています。

センター試験のリスニングも今の2回読みから、近々1回読みになるそうです。
これもとてもいいことだと思います。2回も読まなくてもいい。1回でいいのです。

願わくば細かい情報を問うのではなく、リスニングも「概要をつかむ聞き方」を
涵養するような問題に変わってくれればと願っております。

東大をはじめとする国公立大学が要求している「概要をつかむ力」を育むため
には、やはり英語を英語として吸収し、理解する習慣をつけることですね。

詳細は『ユメ勉』に書きましたのでここでは割愛しますが、若い人たちにはそれ
を意識した上で英語学習を進めてもらいたいし、そうすればもっと英語ができる
日本人が増えてくるはずです。もっと英語が使える日本人が増えてくるはずです。

そうなるのを楽しみにしております。

 


kimutatsu

対症療法的な方法では上がらない

Posted on: 2010年2月20日(土) 23:05

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(リブロ池袋本店さんの様子です)

昨日ある会社の常務取締役と飲んだのですが、「儲けたい」と思って頑張ってた
ときは全然儲からなかったけど、最近になってやっと儲かり出したと仰ってね。

対症療法的な経営をしていた時には上がらなかった数字が、日本の教育を変え
たいと本当に思い始めたら、上がり始めましたと言って、会社設立以来の収支を
書いた表と折れ線グラフを見せてくださった。

初対面の僕に見せてくれる度量にも驚いたけど、きっとそれは自信の表れなん
だろうと思う。そうでなければ普通は赤の他人に見せるようなものではない。

確かにグラフはある時期まで下降線を辿ってたけど、この何年間かでグググっと
上がっていました。物凄い上がり方でした。

勉強も同じようなことが言えますね。

対症療法的な勉強、楽を求めてやる勉強では成果が上がらないものです。

『ユメ勉』にもいっぱい書きましたが、着実にやる方法でなければダメなのです。
成果は決して1ヶ月やそこらでは上がらない。先を見て努力することです。

その意味では『ユメ勉』は中学1年になる生徒たち全員に読んでほしいと思う。
楽をしようとしてほしくない。英語を極めようとするなら、楽なんてできない。

しんどいかもしれんけど、英語を英語のまま吸収してほしい。そういう姿勢こそが
王道なんやと僕は信じてる。

英語が苦手な人は、何かにすがりたい気持ちはわかるけど、君が苦手やからこ
そ基本から叩き直したほうが、結局はうまくいくのだ。

これまた『ユメ勉』の第3章に英語が苦手な高3生徒向けに、言うなればギリギリ
ここまでは譲ってもいい「楽な方法」を書いてあります。

それでも決して楽ではないと思う。要するに一般的な意味での「楽な方法」では、
絶対に力が付かないのです。数字は絶対に上がらないのです。

僕はこれからの日本の若い人たちには、せめて英語ぐらいはちゃんと喋れるよ
うになってほしいし、センターリスニングなら満点取れるぐらい聞けてほしい。

そのために土台から着実に積み上げてほしいと願ってる。

いつまで音読をやるのか、そしてどうやってやるのかを理解した上で、基礎を積
み上げ、その上で多読多聴に移ってほしいと思っています。

若い人たち、頑張ってください!

 


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