いろいろな生徒と話をしてきましたが、「どうも英語ができないんです」と言う
人の多くは、基本的に語彙力と文法力と読解力がありません。
ここで言う「読解力」は日本語の読解力も含めての読解力です。
で、その読解力の基礎を為すのが、語彙と文法と読書習慣なのですね。
だから単語をあまり覚えていなかったり、この本に書いてある程度の文法が
おぼつかない場合には、やはりあまり読解の点が安定しないことになります。
ところがこういう考え方が昔からあるのも事実なのです。
単語や熟語というのは文脈の中でこそ覚えるべきものなのだから、
『ターゲット1900』タイプの単語集で覚えるのはナンセンスなのだ!
皆さんはどう思われますか?
同じ理由でZ会の『速読英単語』という本が非常に売れています。ある時期に
この本は全く売れなくなったのですが、またある時期から売れ出しました。
どの時期かご存知?
ちなみに『ターゲット1900』も「もう古い」なんて言われて、あまり売れなくなり
それ以後に出てきた『Duo』や『システム英単語』などが売れていました。
今は書店さんに聞きますと、『速読英単語』と『ターゲット1900』が売れてて、
それに続いて『キクタン』のシリーズなんだそうです。
ちなみに『キクタン』は私の著書ではないので、誤解なきようお願いします。
あれは一杉さんの著書です。僕にはまだ単語集がありません。
で、「初心者には覚えにくい」という理由で売れなくなった『速読英単語』と、
「英文が古い」という理由で売れなくなった『ターゲット1900』が売れ出した。
その時期とは!
恐るべし!『ドラゴン桜』で紹介されたときに、再爆発を起こしたのです(^-^)
でね、僕はライターとしてではなく、英語科の教員として客観的に見たときに
どうも『速読英単語』は採用しないと思うのです。いや、悪い本ではないけど。
なぜ?覚えにくいから。少なくとも灘の高1や高2のレベルでは難しいかなと。
確かに文脈はあるけど、あれを1つずつ読むなら読解問題集でいいかと。
単語集として持たせるにはちょっとどうかなという気がしています。少なくとも
初心者というか、英語が得意でない生徒には厳しいのではないかと思ってる。
ちなみに僕が教えている66回生(現中学1年生)に何を持たせるかですが…
いや、まだ書かない!(笑)
なぜなら僕、実は今出ている単語集のどれにも満足していないからなんです。
だから自分で創ろうかと思ってる。て言うか、動き出しているのですが・・・
単語を覚えて、単語力がついても運用力がつかねば意味がありませんから、
それがつくような単語集があればなぁと思っています。
で、今一番それに近いのが『システム英単語』と『キクタン』なのですね。
どちらも同じです。ただ前者はCDが別売りで、後者はCDが付いています。
『キクタン』はBasic→Advanced→Superというシリーズがありますけれども、
『システム英単語』は1冊です。どちらを選ぶかは好みの問題です。
現時点での僕のベストはこの2冊です。単語力も運用力も付きやすいです。
でも上に書いた「文脈の中で覚えるのがベスト」と考えている人にとっては、
この2冊はあまりお勧めできん!ということになるんでしょう。
いや、いろんな考え方があるから僕はそれはそれでもいいかと思っています。
ただね、今から下に書く単語を覚えてもらえますか?
survey 調査、調査書、Aを調査する
price 価格、値段、~に値段をつける
expensive 高価な、ぜいたくな
decide ~を決める、~しようと決心する (to do)
wage 賃金、給料(通例wagesで使う)
これらの基本的な語彙を覚えるのに、文脈要りますかねぇ・・・僕は不要かと。
意味だけでは無理としても、短い文があれば十分だと思うんですよね。
こういうのを覚えるのに『速読英単語』レベルの長い文章が要るとは思えず、
だから「文脈で覚える」という考えには賛同するが、単語集としては・・・
ということなのです。『速読英単語』が悪いといってるのではありませんので
誤解なきようにお願いしますね。よろしく!
続きはまた明日に書きますが、こんな感じで書き進めてよろしいですかね?
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(追記)英語の先生方へ。アルクで6月8日にイベントがあるのですが、
すでに30名ほどがお申し込みなんだそうです。
今回は学校だけでなく塾や予備校の関係者もOKということで
さらに教員志望の大学生などもOKなんだそうです。
要するに・・・誰でも入れるってことやな(笑)。
詳細はこちらをご覧下さい。定員になると締め切りますからね。
(追記)僕が作ってる英単語集は英作文の力とリスニング力を高める仕組みに
なっています。ご期待くださいね。よろしく!