KIMUTATSU BLOG
木村達哉のブログ「キムタツブログ」

日別アーカイブ: 2009年12月30日

kimutatsu

Work for Others & Their Dreams

Posted on: 2009年12月30日(水) 17:26

with Mr. Amagawa & Mr. Yoshino

お金ってのは不思議ですねぇ。若い頃は「お金があったらいいな」と思っていて、
ほとんどお金のために働いていたのに、今は全くそういう頭がない。

本を出すようになり、それほど売れなくても、そこそこのお金は入るようになって
むしろお世話になった方々にこのお金をどう還元するかを考えるようになった。

きっとこれは死を意識する年齢になってきて、死ぬときにお金は持っていけない
のだという意識が手伝っているのも間違いなかろう。

しかしそれだけではないと思う。

木村は守銭奴だと言う人たちがいるらしい。それはそれで一向に構わんのだが
守銭奴だと言う人たちに僕は逆に聞きたい。

守銭奴ってのはなぁに? そして貴方、他人の財布が気になるのか?

生活のためのお金に固執する人を守銭奴と呼ぶなら、全員が守銭奴だろう。
必要以上のお金が欲しいと願う人を守銭奴と呼ぶなら、全員が守銭奴だろう。

だってお金ってのはたくさんあって困るものではないし、必要とするよりは少し
ぐらい多いほうが生活しやすい。言うまでもなく、あったほうがいい。

お金お金と呪文のように言い続けている人を守銭奴と呼ぶなら、残念だけど僕
は守銭奴ではない。それはきっと一緒に飲むと奢られることの多い周囲の先生
方と、そして僕の財布を心配している家人がよく知っているはずだ。

それより今持ってるお金を周囲の人たちに還元したい。今、その気持ちが強い。

1冊の本を出すのに500万ぐらいかかるらしい。

僕はそんなに貯金がないので、全部は出せないけれども、本を出したいと言う人
の手助けができる程度に自分のカネを出せればいいなと思ってる。

僕の話が聞きたいという人が北海道から沖縄までいらっしゃるらしい。先ほども
北海道の金山先生と喋っていて、北海道で話をしてほしいと熱望されていた。

そういう人たちがいるんだったら、自分のカネを出してでも話をしにいきたい。
そしてその人たちのユメが叶う手伝いができて死ねるのであれば、本望なのだ。

そして面白いのは、そう思っていれば周囲の人たちでもっとお金を持ってる人が
それなら私が出資しようと申し出てくれることだ。本当にありがたい。

お金に対する考えはいろいろあって、とっても有名な経済ジャーナリストの女性
や東大卒の教育評論家に取材を申し込んだら、数十万を要求されたという話を
出版社の人たちに聞いてる。その人たちはきっと自信があるんだろう。

僕にはとてもそんな自信はない。

自信はないが、それでも英語の勉強法が知りたいと仰る人がおられる。生徒の
育て方を知りたいと連絡を下さる人がおられる。

そういう人たちのために動ければいいな。

来年は、協力してくれるという人たちと一緒に、北海道から沖縄まで、時間の許す
限り動いていければいいな。僕の話で多くの人がハッピーになれるのであれば、
きっと僕はその人たち以上にハッピーな気分になれるだろう。

2009年もあと30時間ぐらいです。今年もたくさんの方々にお世話になりました。
万感の想いを込めて、皆さん、本当にありがとうございました!

 

(追記)この年の瀬に『ユメタン』①をご採用賜りました。ありがとうございます。
     写真の共愛学園の先生が新高1向けに採用くださいました。
     1年の最後にBIG PRESENTを頂戴しました。感謝申し上げます。

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 日記  

kimutatsu

英文解釈のレーゾンデートル

Posted on: 2009年12月30日(水) 15:32

mountains

昨日のブログで「なんで英文解釈の勉強をするんだろう」と最後に書いただけで
たくさんの先生方からメールを頂戴しております。嬉しいなぁ。みんな熱心やな。

英語を日本語に訳して「よし、読めた」とするのは間違いですよねぇ。

これがSでこれがVで・・・という作業を繰り返し、何を言っているのかわからない
日本語を作った挙句、「意訳をしても大丈夫ですか」という愚問を繰り返す。

これで英語の力がアップするわけがありません。

意訳って何や?

わかりやすい訳って意味かな?

だとしたらその「意訳」前の訳は「わかりにくい訳」って意味になるよね。

その「わかりにくい訳」では、模試では点数が貰えても、入試では1点もないよ。

採点官はキミの答案を1回しか読んでくれん。1回読んで理解しにくい文章なら、
それは再読してまで採点してくれない。

静かに赤ペンを左下から右上に振り上げるだけだ。小計欄には0が記入される
ことになろう。入試は模試と違って返却義務がないんやから、誰にも文句なんて
言われない。その採点官なりに採点すればよいのだ。

  

閑話休題

 

英文解釈の分厚い問題集を必死にやった生徒がいるとします。その結果として
リスニングはできず、スピーキングもできず、英作文もできず、長文読解もあまり
できないとしよう。ただし、英語を日本語に直す力だけがついたと。

もしかしたら単語力も熟語の力も文法の力もアップしていないとしようやないか。

 

だとしたら、何故その生徒はその分厚い問題集をやったんだろうね。

  

英語の勉強法とすれば、大間違いだといわざるを得ないのではないでしょうか。

 

札幌にて

ではどうして英文解釈の問題集をやるのか。あるいはどうして英文解釈の授業
が存在するのでしょうか。

それは誰かが喋ったことを聞いたり、誰かが書いたものを読んだりする最中に
自分にはちょっとよくわからない表現や構造が出てきたとします。

なんだこの、Never have I dreamed of experiencing such a thing.ってのは。

言葉は「訳す」ことが大事なのではありません。「理解し、それに反応する」こと
こそが大事なのではないでしょうか。

だって誰かがNever did I dreamed of~と言ったとします。

それを別の言語である日本語に置き換える必要はあるのか?

あるとしたら横にいる英語が全くできない日本人に説明する場合だけではない
でしょうかね。そしてキミが言うのです。「この人ね、夢にも思わなかったんです
って、こんな経験するなんて。」と。

そうしたらその人が「どんな経験?」と反応する。それをキミが相手に英語で発
信すると。You said “experiencing such a thing”, but what kind of
experience have you had?なんて感じで。

 

有隣堂横浜西口店さん

英文解釈ってのは発言や文章の中で使われる英語の構造を体得するために、
短い文を使ってやればいいのであって、分厚い問題集は要らない。

薄いのが1冊だけあれば十分です。20題から50題ぐらいでいいと思います。

CDがついていればなおのこと良いよね。その理由はまた書くけど。CDってさ、
生徒たちが使わないのには理由があると思ってるんです。

それは使い方がわからないってことやないかなと。

でもそれはまた年が明けてから書きます。

英文解釈の授業は何のためにあるんでしょう。それも上にも書いたんだけれど
長い発話や文章の中で使われるいろんな表現を身につけるためにやるのだ。

だから英文解釈なんて、高1や高2で文法の授業で同時に進めていけばいい。
高2の一学期に英文法が終わるなら、それと同時に英文解釈も終わればいい。

中高一貫校で英文法が高1で終わるのであれば、英文解釈の本だって、それと
同時に終わらせるような形で進めていけばいいのではないでしょうか。

そうしたら文法力と単語力と変な文にでも対応できる構造分析力が身につくの
です。単なるSVOCではなく、SVCOになってる文にも対応できることになる。

そして和訳した英文解釈の問題やけど、全て頭の中のデータベースに組み入れ
てしまいましょう。そうです、音読を繰り返して、そのまま暗唱しましょう。

例えば『ポレポレ』をまるまる1冊覚え込んでしまったら、かなりのデータベース
ができあがることになります。英文解釈をやりながら、英作文も得意になるはず。

 

旭屋書店さん

英文解釈のレーゾンデートルは、僕はそういうことだと思っています。
だから英文解釈は授業では全くやりません。薄い問題集を生徒に与えるだけ。

高1でね。なぜ高1かと言うと、高1で新しく学年に40名ほどが入ってくるから。
その生徒たちに文法を徹底的に教え込みながら、同時にその本をやらせる。

そうすると文法の説明が終わったら、英文解釈の基礎力も身についてるってこ
とになりますね。あとは多読を繰り返すことによって、英語の総合力を上げる!

書いてるうちに・・・

あぁ、早く授業がしたいな。1月11日まで授業がないのか。つまらないなぁ。

 

(追記)前田先生、長電話失礼しました。福島県、来年は行きたいなぁ。

(追記)新春プレゼントのお申し込みはこちらまでどうぞ!

  


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