KIMUTATSU BLOG
木村達哉のブログ「キムタツブログ」

日別アーカイブ: 2010年1月18日

kimutatsu

僕の英語勉強法、指導法

Posted on: 2010年1月18日(月) 14:15

yumeben

前からちょっとずつ言っていた英語の勉強法の本なのですが、どうやら来週の
月曜日あたりから書店さんに並ぶそうなので、少しご紹介いたします。

簡単に言えば、僕が灘の生徒たちに課している英語の指導方法といいますか、
6年間なり3年間なりのシラバス(指導計画)といいますか、そういう本なのです。

英語の勉強法というよりも、当然のことですが、英語に限らず全ての語学の習得
に応用できると思うし、今は全国でいろんな先生方が行ってる方法です。

簡単に書きますが、英語を習得するには3段階あります。

 

INPUT → INTAKE → OUTPUT

 

日本語で書けば「知識や情報を頭に一旦入れる」→「その情報を脳に刷り込む」
→「それを使って自分で発信する」ということになるでしょうか。 

例えば授業を受けたり参考書を読んで「なるほど」と理解するのはINPUTです。
この時点で放置して、定期考査まで何もしなかったりすると成績は上がらない。

あるいは「いくら勉強してもあがらない」なんてことになります。

だってINPUTだけで、何か情報や知識が脳にこびりつくと思いますか?

自分の名前、住所、恋人の名前や生年月日、両親の名前や生年月日などなど、
忘れない知識は「脳への刷り込み」ができてるから忘れないのです。

つまりINTAKEの段階まで行っているから忘れないのです。

どうして『ユメタン』を作ったのか。

否、作らざるを得なかったのかを考えてみてください。

今までの単語集は全てINPUTで終わっていたから、覚えられなかったんです。
知識ってのは、このINPUT→INTAKE→OUTPUTというプロセスを経ないと、
なかなか定着しないのです。

せめてINTAKEまではやってあげようというのが、この『ユメタン』なのですね。

他の本をユメタン方式でやるという人もいますが、CDを「日本語→英語」などに
作り変えるか、あるいは授業で先生がCDの役をするかしないと無理です。

 

生徒たちの答案

僕は生徒たちに「悪魔」とか「鬼」とか「鬼畜」とか言われますし、自分でもよくも
まぁこれだけ妥協せずにやってるなと思うこともあります。

以前はそうでもなかったのですが、少なくとも今教えている中2の生徒たちには
めちゃくちゃ勉強してもらっています。

でも生徒たちはすでに1つのLESSONの1つのセクションぐらいなら、ものの数
分あれば音読して暗唱してしまいます。なぜなら中1から鍛えてきたからです。

さらに中2の現時点でもかなりの英作文力とスピーキング力があります。

なぜかわかりますか。それは今まで検定教科書を使いながら、つまりプログレス
やトレジャーなどを使わずとも、INPUT→INTAKE→OUTPUTをやってきたから
定着度が非常に高いんです。検定教科書でも定着させれば凄いパワーとなる!

 

ありがとうね!

でね、よく音読が大事って言いますでしょ?

確かに音読って大事なんですが、でも「音読はめちゃやってるのに、全然成績が
アップしない!」っていう人だっていると思うんですよ。

それは音読の仕方が悪いからです!INTAKEができていないんです。

音読はINTAKEの一部なのですが、これだってやりゃいいってなもんでもない。

さらにそこで終わると、「文法の勉強は終わったのに、英作文ができない」なんて
奇妙なことになってしまうのです。OUTPUTの段階までも行っていないのです。

だから一所懸命に時間をかけているのに、定着しないのですね。

  

東大の合格発表日

僕は学校の先生なので、教科書を使いながらちゃんと英語の達人になる方法を
書きました。授業を使って達人になる方法を書きました。

だから学校の先生方にも読んでいただければいいなと思っています。

更に言えば、「使える英語を習得しないとツマラナイ!」という観点で書きました。
英語を6年も勉強して、喋れないはずがありません。絶対に使えるはずです。

受験勉強が終わって、大学に入ってTOEICを受験すれば、いくら悪くても800点
ぐらいは取れるような勉強法を書きました。900点だって取れると思います。

もしかしたら「えらいタフやな。こんなん無理や」と思うかもしれません。

でもそう思う人は、今までが楽すぎたのではないでしょうか。

僕は楽して成績が上がるような本は書けません。こうすれば1週間であがる!と
いうような感じの本は書けない。生徒に「悪魔」と呼ばれる方法が正しいと信じて
いるので、その信念に添わないような本作りはできないのです。

でも確実に実力が上がります。絶対に成績は上がります。あとは生徒たちが僕
のことを信じて頑張るだけです。その頑張りこそが一番大変なんですけどね。

僕は彼らがサボらないように、否、サボりたくならないように、背中を押してあげ
続けるだけです。正しい方法を示した上で。

 

ユメ勉

最後にお勧めの問題集50冊を、1冊1ページずつも割いて紹介し、説明してあり
ます。僕がこれから灘の生徒たちに勧めていき、使っていく本を50冊です。

でもその50冊をやれば成績が上がるという意味ではありません。「この本を使え
ば成績が上がる」なんて安易な勉強法の本にはしたくありませんでした。

大事なのは「どう使うか」です。反復するにしても「どう反復するか」なのです。

自分が22年かけて培ってきた、僕なりの英語勉強法を全部書きました。

「できるだけ楽をしたい」という人には不向きだとは思いますが、今から成績を絶
対に上げたいと思う人は読んで下さい。そして実行して下さい。

キーワードは、INPUT→INTAKE→OUTPUTです。

僕の生徒たちはこの方法にしたがって、高3までいくことになります。

そして大半の生徒たちを、高2終了時点で東大レベルなら到達できるようには
してあげることを、彼らに約束してあります。

だって高3になったら理科や社会の勉強をしないといけませんからね。なかなか
英語をガンガンになって勉強するってこともできないんですよ。大事なのは高1と
高2の2年間ですね。そこでサボらなかったら大丈夫だと思います。

灘だからできるという特別な方法ではありません。読んでいただければわかって
いただけると思います。逆に言えば、灘のような頭のいい生徒たちにはここまで
やらなくてもいいのかなという気さえする方法です。

でも自分の信念なので、彼らにはこの方法にのっかって、高校3年生の最後まで
ついてきてもらおうと思っています。

良かったら手にとっていただきまして、参考にしていただければ幸いに存じます。

 

最後に・・・

お勧め問題集50冊のリストを作成する過程で安河内哲也先生や大矢復先生と
やり取りが出来たのは財産になりました。先生方には心から感謝申し上げます。

また、『夢をかなえる英語勉強法 ユメ勉』、変なタイトルですが、あえてこうしてみ
ました。アルクさんは『ユメ学』のほうが・・・と仰ったのですが、何となく『ユメベン』
のほうが語呂がよくてね。

でも「便所」の「ベン」を想像すると言われて考えていたら・・・

近大和歌山の三原先生が『ユメ勉』にすればいいじゃないですかとアドバイスを
くださいました。確かに。どうしてこんな簡単なことに気がつかなかったんだろう。

三原先生にも感謝申し上げます。ありがとうございました。

僕が新人のときに、どうやって英語を教えていいかわからず、教壇の上で立ち尽
くしてたのですが、あれから22年経って、英語の勉強法、指導法がナントナク見
えてきました。それを本にできました。

売れる売れないに関わらず、万感の想いでいます。関係者の皆さん、なによりも
アルクの田島君、ありがとうございました。心から感謝申し上げます。

 

  

(追記)同じく英語の勉強法を書かれた安河内哲也先生と来月お会いして
     飲みながら話をすることになりました。とても楽しみです。

(追記)ネイティブの先生と一緒に英語の本を書いているのです。で、とても
     変な言い方ですが、自分の英語力の低さに凹みまくっております。
     やっぱり大学教授までやるネイティブの先生ってのは凄いですねぇ。
    

 

 


kimutatsu

センター試験平均点比較

Posted on: 2010年1月18日(月) 1:46

あれから15年

あれから15年ですね。僕は何故か1月17日はかなり早い時間に目を
覚ましてしまいます。去年もそうでした。今年も。

お亡くなりになった皆さんのご冥福をお祈り申し上げます。

さて、センターの平均点速報です。2業者を比較しますね。

 

           ベネッセ(駿台)    河合塾     2009発表平均点

900点文系      546        547         555
900点理系      564        542         573
国  語         106        111         115.46
世史B          62         62          62.70
日史B          62         59          57.94
地理B          64         64          64.45
現代社          58         60          60.19
倫 理          70         71          71.51
政 経          63         59          69.31
数ⅠA          53         48          63.96
数ⅡB          58         55          50.86
生物Ⅰ          67         70          55.85
化学Ⅰ          57         53          69.54
物理Ⅰ          59         54          63.55
地学Ⅰ          62         60          51.85
英語筆         120        117         115.02
英語リ          29         29          24.03

 

河合塾!(笑)ちょっと!当日の速報で、数学ⅠAは「昨年並み」ってHPに書いて
たのに、平均点速報では大幅に難化になっとるやん!変わっとる!

河合塾の皆さんも不眠不休で頑張っておられると思うので、まぁ良しとしよう。

実際の平均点はどうなるでしょうね。それとベネッセと河合塾とでは、900点の
理系で大きい差がありますね。これも気になるところです。

とりあえず速報でした。

 
 


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