KIMUTATSU BLOG
木村達哉のブログ「キムタツブログ」

日別アーカイブ: 2010年8月26日

kimutatsu

やらなあかんこと、いっぱいあるねん

Posted on: 2010年8月26日(木) 21:12

 

 

 

 

 

 

 

 

  
教師塾やセミナーにいらっしゃった先生方からのお礼のメールが
止まりません。今日もたくさんの先生方からメールを頂きました。

その中の1通をご紹介いたします。僕より年上の公立高校で教鞭
をとっていらっしゃる、ベテランの先生です。

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初参加の英語教師塾。
言葉では表せないほどの感動がありました。
教師生活も28年目に入りましたが,
過去のどんな研修よりもためになりました。しかも断トツで。

とにかく,自分の授業の欠点・弱点がはっきり見えてくるのです。
だから,次への展望が見えてくるのです。
そして,ワクワクしながら教材研究ができるのです。

私だけでなく,多くの先生方の共通の欠点として,
アウトプットをやらせていない,アウトプットまで目指していない
ということが分かりました。
これは非常に大きな発見でした。

おそらく参加された多くの先生方も,
アウトプットさせてなかったな,アウトプットを目指してなかったな,
だから生徒がワクワクせず,力もつかなかったんだなと感じたことでしょう。

しかしそれが分かると,今度は目の前に立ちはだかるとてつもなく高い壁に
気づくのです。
木村先生がやられた英語Ⅰの模擬授業。
1セクションに何時間かけるか質問させてもらいましたよね。
2~3時間というお答えでした。

しかし,本校のような地域トップの公立高校ではおそらくどこの高校でも,
1セクションにかけている時間は1時間です。
そしてそれが常識となって,定期テストの試験範囲が設定されています。

授業を変えたい。
木村先生のような授業をしたい。
でも,1セクション1時間で進まなければならないという制約がある限り,
絶対にあのような授業はできないのです。

私がやらせていただいた英作文の授業もそうです。
見開き2ページを1時間でやらなければならないのです。
だから,あんな中途半端な授業になってしまう。

弱点には気づきましたが,
じゃあ2学期からどうすればいいのか。
次なる悩みの誕生です。

私にとっての大きな課題は,今度はその枠組みを壊すことだと今は認識しています。
生徒にしっかりした英語力を身につけさせるためには,
大昔の訳読時代に作られた常識を,そしてそれを基に作られたシラバスを
壊す必要があります。
それを変えない限り,生徒に力をつけることはできない。

公立高校の先生方は大変だというお言葉をいただきました。
ありがたいと思いました。
しかし,おそらくいま上に書いたような悩みも
多くの進学校といわれる公立高校の先生方は持っているのではないかと思います。

セミナーやブログなどで話題にしていただければありがたいです。

最後に,初参加の私に授業をやる機会を与えていただき,
本当にありがとうございました。
受身の姿勢ではなく,積極的な姿勢で参加できたからこそ,
実りも多かったのだと思います。
あんなに緊張したのも久しぶりです。

全国の先生方に顔と名前を覚えていただけたおかげで,
以前から参加されている先生方とも
あまり違和感なくお付き合いさせていただくことができそうです。
感謝,感謝です。

チームキムタツの横のつながりを
これからも大切にしていきたいと思います。
そして木村先生には,
今後もいろいろ相談させていただきます。
よろしくお願いします。

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僕よりベテランの先生が「授業を変えたい」と熱い気持ちを持っておられて
前向きにセミナーに参加されるその姿勢が生徒たちに届くのです。

先生もお書きになっていらっしゃいますが、授業をされ、他の先生方からの
指摘を謙虚に受け入れられたからこそ、気づきがあったのです。

100人のプロの前で授業をするのは怖い。

しかしそれをされ、さらに厳しい指摘を受けたからこその気づきだと思います。

いつも受け身の姿勢だったり、評論家然とした姿勢だったりすると、楽ですし
傷つかないで済む。

しかし前進はしません。

夢は動いている人しか叶えられないのですね。

この先生が書いておられるように、公立に限らずなのですが、教育界は
いろんな問題が山積していて、文部科学省云々の問題だけではない。

それを解決するために我々教員は頭を最大限に使わねばならないのに、
安倍内閣の時に決まった教員免許更新という、教員側にも大学側にも、
おそろしく無駄の多いセミナーに時間をとられている先生もおられる。

もっとやることあるねん。やらなあかんこと、いっぱいあるんや。

そして僕は思ってるのです。僕だけでなく、動いている現場の先生方こそ
それらを解決する糸口を見つけないかんのやと。

大学の先生方ではなく、高校や中学で現場にいる我々が、今こそ思考を
停止するのではなく、動き続けることが必要なのだと思っています。

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 教育全般  

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