最近本当に思うんやけど、重要性はわかってるにせよ、英語の単語指導
って今までの英語教育の中でなぜかあまり言及されてこなかった気がする。
もちろん単語を覚えるのって大事なのはわかってるねんけど。
長文はこうやって読もう!
英作文はこうやって書こう!
こういう教育は結構行われてきましたが、単語に関しては「しっかりと覚え
よう!」と言われ、単語集を持たされて丸投げされてきた気がする。
週に1回か2回の単語テストはあったとしても。
でも常識的に考えれば、少なくとも音声のない英単語の暗記なんてのは、
絶対にあり得ないわけです。
例えば海外から来た人が「挨拶」を見て、どう読むのかわからないまんま
ひたすら漢字の書き方と意味を覚えているとします。
これ、言語の勉強法としてはまったくダメですよねぇ。
英語に戻して、例えば・・・『ユメタン』①にheirという単語が出てきます。
これを単語集を見ながら「そうか、ヘアっていう単語は『相続人』っていう
意味なんやな」と思った受験生がおると。
で、高3になったときに、やたら「センター頻出発音アクセント集」みたいな
ものを配布されて、その要注意語の中にheirを見つけると。
え!これって「ヘア」じゃなくて「エア」やったん???
高1や高2で覚えたときに、ちゃんとCDで聞いてheirが「エア」という発音
であることを学習していたらよかったのに。
教える側も教わる側も、音声に関しては「リスニング対策本」とか「発音本」
みたいなものを使って、要するに単語集や読解問題集や英作問題集などと
別個のものとして切り離してきたように思います。
それこそ日本人がこんなにも英語を話せなくなってる原因ではないか?
という気がするのです。
単語を覚える際には、絶対に音声CDを使うこと。そして「日本語→英語」の
順番でクイックレスポンスができるかどうかをチェックしておくこと。
これが正しい単語力を身につけるための最短距離です。
以前、体験入学した通訳養成学校の先生が「犬と言われればすぐにdogと
変換できますよね。その感覚で『与党』や『無関心』等も言えるようにしないと、
単語力があるとは言えません。考えないと出てこない単語は、実はまったく
といっていいほど身についていないといっても過言ではありません」と仰った。
皆さんは単語集の日本語の欄を見ながら、クイックレスポンスをする練習を
やっていますか?
僕の生徒たちは現在『ユメタン』①と教科書『エレメント』を使って、ひたすら!
それをやっています。単語に関しては恐ろしく力が付くはずです。
使える英語の力が付くはずです。それこそ「犬→dog」と同じぐらいまでやる!
もう一度書いておきます。
①絶対に音声CDを使って、正しい発音ごと覚えること。発音、スペリングと
意味の3つを同時に覚えよう。CDのない単語集は使用すべきではない。
②日本語→英語のクイックレスポンスができるように覚えよう。『ユメタン』を
使っている人はCDを使えばできる。使ってない人は友達とペアになって
問題の出し合いっこをしよう。
単語力をつける方法を間違えると、覚えたしりからどんどん忘れていく上に、
その単語を使う段階になって、実は使えないことがわかるはず。
英語を使うことを念頭に置いて、単語を覚えていくことが大事なのです。
(追記)ちなみに「与党」はthe ruling party、「無関心」はapathyです。