KIMUTATSU BLOG
木村達哉のブログ「キムタツブログ」

日別アーカイブ: 2016年10月6日

kimutatsu

ノーベル賞受賞に思うこと

Posted on: 2016年10月6日(木) 5:00

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東京工業大の大隅良典栄誉教授のノーベル医学・生理学賞授業
が発表されました。この数年、日本人の受賞が続いています。

以前、灘校に勤めておられた理科の先生から次のようなことを聞
かされたことがあります。今からもう15年以上前のことです。

「木村、理系の大学教員っていうのはな、要するに全員がノーベル
賞を狙ってるんや。そういう意味で理系に進む生徒っていうのは
専門分野でノーベル賞を狙おうとする姿勢がないとあかんねん」

教員になってそんなことを聞かされたのは初めてでしたので、驚い
たのを覚えています。

「文系の先生とは違うんですか」と聞きますと・・・

「全然違う。文系の教員は高校の教科書を作ったり参考書の監修を
やったりして生きていく人が多い。研究一筋の人は少ないと思う。
理系は違う。そんなもので貰えるカネよりノーベル賞がほしいんや。
ノーベル賞受賞のために研究をしてるようなもんなんやで。それ以外
にはほとんど興味がない。」

極端な意見という批判もあるのでしょうが、その先生も大学で教えて
おられ、ご自身もノーベル賞を狙っておられたこともあって、
口調はいつにも増して真剣そのものでした。

そして「毎年、誰かがノーベル賞を受賞したというニュースを見てなぁ
わしは寂しい気分になるんや。嫉妬やなぁ。俺も狙ってたのにって。」
と自虐的な笑顔を見せられました。

理系に進む人たちにとっては、特に大学に残って研究される方々に
とっては、ノーベル賞受賞こそが夢なんでしょうね。

僕の教え子たちの多くが理系に進みますが、彼らの中から自分の夢
をかなえて、何年か先にノーベル賞を受賞する人が出てくることを
実はひそかに願っています。

大学合格なんてレベルで満足するのではなく、世界的に活躍する人
に育ってほしいなぁと願っています。

そういう人を育てるんやという意識で日々の授業を行っています。

 

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
関西は強い風が吹きましたが、台風は全く大丈夫でした。

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 教育全般  

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