KIMUTATSU BLOG
木村達哉のブログ「キムタツブログ」

日別アーカイブ: 2017年1月21日

kimutatsu

文科省の問題に関して思うこと

Posted on: 2017年1月21日(土) 7:54

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天下りを斡旋していただけでなく、違法行為を隠蔽するために
調査に虚偽の説明をしたり、早稲田大に口裏合わせを依頼
したりしていたことが判明して、大騒ぎになっています。

「原則として授業は英語で行え!」なんて、戦前や戦中の教育
じゃないんだから、そういうことをお上が現場に強制するので
はなく、現場が必要に応じてやるように調整すればいいのにと
ずっと思ってきたのですが(私学の進学校の教員でほとんど
英語で授業をしている先生方を僕は知らない)、文科省自身は
原則どころか法律すら守っていなかったことになります。

それは徹底的に調査して、然るべき対応をすべきです。

mext

ただ、僕は思うのです。

今回の背景には世間の天下りに対する批判や嫌悪感があって、
だから天下りのあっせんを禁止した国家公務員法という法律が
できたのだと思うんですね。

誤解のないように書いておくと、今回のことは「あっせん」と
「隠蔽」や「口裏合わせ」が問題だとは思っていますが、
天下りそのものは、ある程度は今の官僚組織なら、しょうがない
んじゃないの?とさえ思っているのです。

官僚組織って一般の会社からすれば極めて特異な組織です。

だって事務方トップである事務次官になれるのは、同期の中で
1人だけ。そしてその1人がトップに立つと、それ以外の優秀な
人たちは役所を去ることになります。

だいたい40代からどんどん官僚を辞めていき、そして事務次官
を頂上としたピラミッド型組織になります。

官僚になるような優秀な人が辞めていくのももったいない話で
すし、本来は40代なんて「これから」の年齢ですやん。

これからその組織に役立つ人材に育っていくわけです。

なかには事務次官にはなれなかったけど、辞めなくてもいいん
じゃないの?というぐらい優秀な方もおられると聞きます。

天下りを何度も繰り返してそのたびに退職金をゲットするような
いわゆる「わたり」は話にならないと思っています。

でも官僚組織がそういう組織になっていて、40代で辞めなければ
ならない状態におかれたら、そして「どこで働けばええねん」という
状態になっている人がいるとしたら、そりゃどこか紹介しようか?
という話になるのも致し方ないんじゃないかと思っています。

天下り規制が強化されて、今まで以上に再就職に苦労するという
背景があるとすれば、問題は官僚組織そのものではないかと。

官僚組織を変えないと、天下りはなくならないと思います。

優秀な人材が国家のために働いてくれないと、国家という大きい
船舶はどんどん沈んでいきます。

官僚養成大学と言われる東京大学ですが、最近は外資系企業に
就職しようとする学生が増えていると聞きます。

外資は能力が高ければ給与がかなり高いですからね。

医者や弁護士や官僚よりずっといい給与が支払われるのであれば
能力の高い人がそちらを目指すのも頷けます。

でも優秀な人たちにこそ国家を動かしてほしい。

彼らが躊躇するような官僚組織こそ、変えていかねばならないの
ではないかと、僕は考えています。

 

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
拓郎の『外は白い雪の夜』をYouTubeで聞いています。
窓の外は一面真っ白な雪です。

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 教育全般  

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