この写真を見て、「明日香村ね」と言える人は奈良に詳しいか、
受験生で日本史選択か、あるいは「それは常識でしょ」な人か、
もしかしたら大化の改新の経験者のいずれかでしょう。
僕が29歳のときやったと思うんですけど、ヤクザな声の電話で
起こされましてね。「お前の親父、2回目の不渡り出したで」
というだみ声をいまだに覚えています。
その年齢で6000万円の借金を背負うといろいろ考えます。
父親の借金の総額は1億9000万円でした。
借金がでかすぎたもので、親戚付き合いはなくなりました。
親戚の人たちからいくら借りていたのかも僕は知りません。
自分が連帯保証人になっていた分で精一杯でしたからね。
それ以来、あまり明日香村には行かなくなってしまいました。
年に1回か2回行くと、いろいろと思い出します。
「香久山でよく遊んだな」
「畝傍高校のグラウンドで野球やったな」
「耳成山でつかまえたヘビを回しながら街中を歩いたな」
「岡寺の坂で自転車でこけて血まみれになったな」
今日はさくらを連れていってきました。実は数年ぶりでした。
たまにはいいですね。
母が死に、父が死んで、もう僕には故郷なんてなくなって
しまったんじゃないかと思っているのですが、こうしてたまに
奈良に足を運ぶのもいいなと思っています。
「故郷は?」と聞かれたらなんと答えますか。
地の故郷、人の故郷、時の故郷、
いろんな故郷があっていい。
僕の「地の故郷」は奈良県の明日香村、そして橿原です。
今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
さくらはいろんなところでいろんな方々から「可愛い」と
言ってもらって上機嫌でした。