4月8日。私は教員であり、作家でもあるが、学生にもちょくちょく戻っている。絵本『あなたのちからになりたくて』を出版する前は大阪の専門学校に入学した。絵を描いたことなどなかった人間が絵本を出すのだから、教えてもらわねばならない。今日からまた「学生」に戻った。
書籍や動画だけで学ぼうとする人が多いように思えるが、それだと我流に陥りやすい。ゴルフも2つのスクールに行ってコーチから学んだ。私は勉強そのものが好きなわけではなく、ある一定のレベルにたどり着きたくて学んでいるのだ。であれば、我流は悪手である。安いがさほど伸びないし、なによりレベルアップの速度が遅くなる。
どういう目的にしても、学ぶのは素敵なことだ。ひとつには、学ぶ前とは違う自分に逢うことができる。それが英語であれ、日本語であれ、ゴルフであれ、話せなかったことが話せたり、書けなかった文章が書けるようになったり、出せなかったスコアが出せるようになる。違う自分と出逢うのは素敵なことではないか。
もうひとつ、学びの先には必ず待ち受けているものがある。それは誰かの笑顔である。勉強した方々が、学んだことを生かして他の人たちに何かを伝える側に回ったり、困っている人たちを救うことになる。ゴルフを学んだ人が、ゴルフの楽しさやスキルを教える側に回る。法律を学んだ人が、困っている人たちのために働く。医学を学んだ人が、苦しむ人たちを治す。学びの先には必ず誰かの笑顔がある。
私が「学生」に戻った先に待っているものがなになのかはわからない。しかし、必ず私のレベルは上がる。今日は小さいメモ帳にぎっしりと書き込んだ。あとはこれを清書するだけだが、単に文字を転記だけではない。講師の言っていることが理解できているかどうか、自分が講師の側にまわったらこのメモ帳を見ずに話せるかを確認しながら筆写する。
学校で学ぶだけではなく、自習をすることは何よりも大切な要素である。授業のないときは専門分野の本を読みふけろう。仕事があるのでそれなりに時間を捻出する必要はあるが、くだらない時間をカットすればいいだけのことである。久しぶりの学生生活を有意義に過ごそう。
木村達哉
追記
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