6月17日。明日は麹町の出版社に行き、新刊の打ち合わせや動画の撮影などがある。そのために散髪にも行ったのだが、『西部警察』の大門刑事のようになってしまった。目が光に弱いため移動中はいつもサングラスだが、これではますます吾輩の周囲から人が逃げていくように思われる。
新刊の打ち合わせと書いたが、すでに依頼されている書籍が3冊か4冊かあり、予定では今秋から来春にかけて出ることになっている。「なっている」と書いたが、吾輩が書かねば如何ともしがたい。寸暇を惜しんで書いている…と書かねば編集者諸氏がうるさいが、それなりには書いている。
明日持っていく企画書は3冊分。
企画書の書き方を知らないので書けないという御仁が過去におられたが、大変申し訳ないけれども、問題なのは書き方云々ではない。情熱不足である。これを書きたい!書かねばならぬ!という情熱があれば、自然と企画書はできあがる。公的な文書は知らないが、そもそも本の企画書に決まった書式などない。
企画書を見て、出版社の編集者や営業マンがどうおっしゃるのかは別にして、少なくとも書く側が情熱を持って接することである。どうしてそれを書かねばならないのか、誰に向けて書きたいのかを明確にしなければならない。
加えて、「売れなくてもいいから出したい」は迷惑千万である。それなら自分の財産で本を出されるべきだ。商業出版は売れると出版社が見込んだ本でないとできない。結果として売れぬかもしれん。しかし、少なくともキックオフの段階では出版社も著者もそれなりにはと見込むから出版できるのである。
さて、吾輩が作った3通の企画書は明日旅立つことになる。陽の目を見るのかお蔵入りになるのかはわからないが、情熱を込めて作成した。出版社の皆さんに気に入ってもらえればいいがなあと、嫁ぐ我が娘を見る気持ちでいる。
木村達哉
追記
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