6月19日。家族で三時間半のロングドライブ。静岡県浜松市の浜名湖畔まで車を飛ばした。富士山のふもとで小さな部屋を借りて執筆に集中することにしたのは書いたとおりだが、その荷入れが明日なのである。
明日の午後一番、引っ越し業者が来る。甲子園をまだ暗いうちから出て名神高速道路と新東名高速道路をぶっ飛ばすよりも、前日にペットと泊まれる宿をとり、ゆっくりと行動することにした。吾輩も妻も浜名湖は初めてだし、さくらと一緒にいれる。悪いことはなにもない。
海外へ行くと犬を連れたヒトが平気でバスに乗り込んでくる。ペット連れの家族がスーパーで買い物をしている。カフェのテーブルでは足元に犬が寝そべっている。吾輩のように犬が大好きな綱吉ライクな人間は、それがどうにも羨ましく思う。海外移住を考える理由のひとつでもある。
日本もペットに対してもっと寛容であればいいのになとは思うが、こればかりはどうしようもない。ペットを大切にする政党をある女性タレントが立ち上げたのだが、あっという間に解党になってしまったらしい。支持するかどうかは横に置いておくにしても、もっとペットを生活にという主張は悪くないと思うのだが。
子どもの頃から親に許諾を得ずに犬を飼い、鮒や金魚を飼い、ニワトリやインコを飼い、カブトムシやゲンジ(クワガタ)を捕まえてきて飼い、挙句の果てにはミミズやカエルやミズカマキリまで飼っては親を呆れさせていた。が、吾輩の両親は二人とも何も言わない大人であった。今から思えば良い親であったな。
それを思うと今の子は良い子ではあるが、大人の顔色を伺い過ぎる。もっと勝手に生きればいいのにな。
夕食会場で他の家族の犬がキャンキャン吠えていたが、犬なんてのはそんなもんだと誰も気に留めていなかった。その環境が心地よく、極めてゆっくりと過ごす一日となった。運転は大変だったけれど。
木村達哉
追記
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