7月27日。北海道札幌市で英語指導者対象セミナー。コロナ前は札幌セミナーに40人から50人の先生方がいらっしゃっていた。コロナは終わったが、人間の行動には流れというものがある。今回も25人ほどと決して多くはなかった。
が、それでも長い間いらっしゃっていなかった先生方の名前が参加者リストにあり、楽しみに北農会館へと向かった。駅から7分か8分歩いたところにあるこの場所で、いつも勉強会を開催しているのである。Googleアプリを立ち上げなくても場所はわかる。アルクの植元さん、Gakkenの飛田さんと歩いていった。
今回もお題は「英語を話せる人を増やそう」であった。昨年、日本人の英語力が世界ランキングという形で発表された。小学生から英検を受けている熱心な国民なのに、下から数えたほうが早いという体たらくである。どういうところに原因があるのかを考えず、やみくもに英検対策ばかりしていたって英語を話せる人材はちっとも増えまい。
英語を話す場面には2種類ある。誰かと会話をする場面と一人語りをする場面である。一人語りにはスピーチや説明などが考えられるが、この2種類は完全に分けることができない。誰かと会話をしている途中に一人語りに入る場面がある。相手に「灘校ってどういう学校なの」と聞かれたら、そこからしばらくは一人で話すことになる。
その点で言えば、会話と一人語りのどちらかしか練習しないという姿勢は間違いである。我々はノンネイティブなのだから、誰も知らないようなスラングは使わなくていいので、学校で教わるかっちりした英語で話す練習をすることだ。特に一人語りでは、日本について尋ねられることが多い。自分について、故郷について、日本の政治・経済・文化・伝統などについて、話す練習をするのは大切なことである。
北海道の先生方にはまた大変いい思いをさせていただいた。この場を借りて、懇親会に出られた先生方には直接お礼申し上げたけれども、お礼申し上げたい。また、12月か1月に開催を考えているので、今回参加できなかった方々には是非お越しいただければ幸甚である。
木村達哉
追記
メールマガジン「KIMUTATSU JOURNAL」を火木土の週3通無料配信しています。読みたいという方はこちらから仮登録をし、届いたメールにて本登録をお済ませください。英語勉強法について、成績向上のメソッドについて、いろいろと書いています。家庭や学校、会社での会話や、学校や塾の先生方は授業での余談にお使いください。