9月20日。大阪の私立清明学院高校にて講演。南海電車高野線の沢ノ町駅で降りるのは何回目やろう。今日は学校ではなく、近くのホールで行われたイベントの一環としての講演であった。高校2年生の生徒たちに話をした。
勉強の大切さなど、わざわざ大人に言われなくてもわかっとるわいという子どものほうが多いのではないか。それでも、ああ今日も頑張れなかったという日が続くと嫌になる。だんだん、もう勉強なんかせんでもええんじゃないか、勉強など大切じゃないのではないか、大学なんか行かんでもいいわとインフルエンサーが言うとるやないか、と思うようになる。
先日、ある企業の人事担当者と話をした。特に文系学生の場合、ほとんど学歴しか見ませんとおっしゃっていた。根性がある、やる気がある、なにがあっても辞めない志がある、といったようなことは面接を何回やってもわからないと、しっかりと頑張れる学生かどうかを見るために学歴を見ますと、おっしゃっていた。
清明学院高校の生徒たちには、しっかりと努力して能力を高め、老後も困らないほどの資産を手に入れる重要性、それを使って他者の役に立とうとする社会性、生きているうちに自分の能力をどこまで高められるかに挑もうとするチャレンジ精神を大切にして、これからも努力してほしいと訴えた。
終了後は多くの生徒たちから囲まれた。拙著にサインをさせてもらった。なかにはペンケースやタブレットにサインしてくれと言う生徒たちもいた。こんなのにサインしていいのか、高いんやないんかと言ったが、サインを見てやる気をインスパイアしたいということだった。遠慮なく、でっかい字でサインをさせてもらった。
将来に不安を持っているという子どもらばっかりである。政治家の度重なる失政によるものなのは言うまでもない。しかし、逆に考えれば、国や政治家に頼ってはいけないということがわかったのではないか。わしなど20代の頃に、そんなものは当てにならないとわかり、勉強が嫌いで年に70日ほど学校を欠席する人間だったのに、こりゃあかんわと頑張ってきた。
今日の生徒たちにも目を覚ましてほしい。無責任なインフルエンサーなど顧みず、しっかりと勉強し、学歴を作り、能力を高め、幸せになってもらいたいと心から願う。もちろん、かく言うわしもしっかり生きる。
木村達哉
追記
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