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Individual Beauty

2025.10.06(月) 09:00

10月6日。自民党総裁が高市さんになったことで、初めて奈良県出身の首相が誕生しそうである。初の女性首相ということで期待している方もおられる。わしの故郷出身だから奈良の親戚筋はそれなりに喜んでいるようだ。弟は彼女の支援者で、後援会に入っているのではなかったか。

さっそく株価が上がっているからスバラシイだとか、海外からの評価が低くて円が下がっているので物価が上がるからケシカランだとか、両側の声がSNSに溢れている。しかし60余年生きてきたが、誰が首相になっても大して社会の大きいうねりに変わりはない。どんぶらこが小波になることはない。特に日本のように海外から風が吹いてくるとどこかに飛んでいくようなシャボン玉国家にとっては。

そう思っている人が多いから選挙に行かんのだろうな。わしの場合、級長の選挙から国政選挙まで皆出席である。つまり、えらい。こんだけ政治家など信じられるかと言っているわりには義理を果たしている。シンガポールやニュージーランドでは国政選挙を棄権すると罰金を払わないといけないらしい。日本では棄権してくれと願っている政治家がいるぐらいなので、そんな法律などできるわけがないが、なのに皆出席は素晴らしい。棄権者が多いと権力者が喜ぶことぐらいは知っている。

二十代後半、日本の景気はそれなりによかったが、父が倒産して多額の借金を背負った。その余波がわしにまで来て6000万円の借金を肩代わりすることになった。バブルで日本中が大はしゃぎしていたときには全く縁がなく、毎日23時頃まで職員室で教材を作っていた。国がどうであれ、個人には関係のないことやなといつも思っていた。

当時の日記に、好んでIndividual Beautyと書いた。経済状態の良し悪しに関わらず、そんなこととは無関係に自分を美しく磨くことが大事やないかと自分に言い聞かせていたのである。

英語の勉強をするのは仕事なので当たり前やが、それまでにしてこなかった哲学や歴史、経済や海外文化、物理や化学といった学問をしなければ、ものすごく薄い人間になることを肌で感じ始めていた。だから、西大和学園の理事長が自民党の政治家として衆議院選挙に当選しようと、応援するドラゴンズが逆転優勝を遂げようと、わしには関係ないと言いながら黙々と本を読んでいた。浮世離れしていたかもしれん。が、今の自分を支えているのは当時の自分である。

首相が代わると、だいたい支持率は上がる。ご祝儀支持率と表現される。化けの皮が剝がれ始めると下がっていくのだが、それまでは50%か60%、つまり半数以上の人がその内閣なり首相なりを支持する。わしは、別にだからといって野党を支持しているわけやないが、誰が首相になろうと誰が首相の椅子から降りようと、ただひたすらに自分および家族を含む自分の支持者、わしの本の読者が幸せになってくれることを願って、しっかり仕事をするのみである。

その姿勢だけは二十代後半から全く変わらん。高市さんは高市さんで頑張ればいいが、わしは他人の仕事には興味がない。彼女以上に頑張る。

木村達哉

追記
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