10月28日。萩高等学校2年生に英語授業4コマ。『ユメタン』や『ユメリス』『トレセミ』などをご採用くださっているが、今回の依頼はリーディングの勉強法である。基本的な勉強法、自習の方法、読み方と解き方の違いなどについて説明申し上げた。生徒たちはものすごく熱心に聞いていた。
リーディングというと、なぜか「読解」と訳す人がいる。「読んで解く」ということだろうか。しかし、我々はむしろ「読書」と訳す。勉強の基本は読書である。そもそも読めない人が解けるわけがない。読めても解けない人はいらっしゃるのだけれど。
生徒たちにはまず「読む」方法について説明した。そのうえで「解く」方法についても。「読む」と「解く」はまったく違う行為である。「読む」段階、つまり読書の段階で基本姿勢を知らない人の場合、国語(現代文)にしても同じなのだろうけれども、問題集を何冊やってもあまり幸せな結末にはならない。


授業4コマの最後には、若い人たちへのメッセージを少し話した。今の日本はご覧のとおりの惨状で、まさにタイタニック号のごとき状況ではある。そのなかでどうやって生きていくのか、どうやって食い扶持を稼いでいくのか、どうやって社会の一員として貢献していくのかを、さすがに16歳にもなれば考えたほうがいいと申し上げた。
なんとかなるだろう、だれかがなんとかしてくれるだろうと呑気に構えているうちに、ゆでガエルのように気が付くとにっちもさっちもいかない状態になる。人生は何度でもやり直しがきくとは言え、やり直しがきくのはやり直しがきくように生きてきた人だけである。
生徒たちの中には、なかなかうまくいかんもんだなと思っている者たちもいるだろう。成績だけでなくエネルギー量が低くてやる気もおきないという若者も少なくはなかろう。しかし、自分で切り開くしかない。なんとかしないとと奮起し、重い腰を上げる子どもがひとりでもいることを願い、大人として、人生の先輩として、真剣に話をした。気持ちが届けばいいが。
木村達哉
追記
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