11月15日。アルク主催の静岡セミナーを開催した。第一部はKID’S ENGLISH(富士市の英語塾)の金谷尚美先生、第二部は私であった。テーマは「小中高の接続を意識した英語指導」。静岡県だけでなく、岐阜県や大阪府からも先生方がいらっしゃって、おおいに盛り上がった。
小中高と言っても、私は小学校での英語指導についてよくわかっていない。そんな理由で未就学児から大人までを教えている金谷先生に登壇していただいたのである。300名もの先生方と生徒たちを対象としたアンケートを実施され、その結果にもとづいてお話をされた。非常に説得力のある主張であり、参加者からは何度もほぉという声が漏れていた。
こちらは中高接続についてお話しした。重要なのは中学で、特に1年生と2年生で音や文法や語彙をしっかり教えている学校とそうでない学校では大きい差がつくだろう。公立中学校で文法を教えている先生方が非常に少ないというデータがあり、これでは苦手な生徒が増えるのもしょうがないというお話をした。

第三部は参加者からの質問にお答えするという形で進行した。私学の先生からは非常勤講師の指導力が低いこと、公立中学校の先生からは教員の英語力が低いこと、成績の低い生徒のモチベーションアップの方法などについて質問が出た。私が答えたものもあるし、参加者で話し合ったものもあった。
懇親会も含め、非常に良い雰囲気の勉強会になった。「いつまでも英検中心の英語指導では、海外で使える英語力を身につけることなど不可能」という意見も紹介された。IELTSで7.0以上を目標にして指導すべきという声も。もしもそれが実現したら、「ミスしてもいいから喋ろう」などとは言っていられないだろう。
何をするにしても大切なのは目標設定と計画、そしてソフト面では厳しさであろう。英語など要らんと思っている向きは、であればそれでいいのだろうけれど、自分は高い英語力を身に纏いたいと切に願っている子どもたちに関して言えば、その思いをかなえられる英語指導でなければならないと考えている。
木村達哉
追記
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