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詭弁

2021.06.15(火) 07:00

新型コロナウィルスが蔓延してから、厚生労働大臣が担当するのではなくてコロナ担当大臣が設置されて西村さんが就任しましたね。西村さん、灘校の卒業生で、僕も2度ほどお会いした(というか、お見かけした)ことがあります。淡路島だったかな、ご出身は。比較的穏やかな方だと思います。知らんけど。

西村さんが今日の会見で、一部の知事から緊急事態宣言の解除への言及が相次いでいるけど、軽々に言わないでと苦言を呈したそうです。まぁ、しかし地方の首長が現場の担当者ですからね。永田町や霞が関は常に、これは本当に常に、現場をご存じないので。文科省が学校のことを実はほとんどご存じないように。

(画像はWAY書店ガーデンパーク和歌山店さん)

でも、われわれ国民からすれば「安心、安全なオリンピック」などと軽々に言わないでほしいですね。それと物凄く気になったのが「オリンピックを中止にしたからといってコロナが終息するわけではないんだから、気をつけてやればいい」とおっしゃっている有名な陸上の監督さんもおられるんですが、それは詭弁です。そういう論理破綻はメディアが指摘しないといけません。

修学旅行を中止したからといってコロナが終息するわけではないし、運動会や文化祭の規模を小さくしたり中止したりしたからといってコロナが終息するわけではないし、そもそもお店を8時に閉めたからといってコロナが終息するわけでもないのだから、修学旅行も運動会も文化祭もお店の営業も、気をつけてやればいいということになるのです。詭弁というのは、つまりそういうことです。

弁護士の橋下先生がご指摘のとおり、オリンピックをやるということであれば、完全にお店も開けないといけないでしょうし、多くのイベントもやらねばならないということになります。アスリートは人生がかかっているのだと言いますが、私たちはみんな日常で人生がかかっています。お店をやられている方々もミュージシャンも芸術家も書店さんも酒屋さんも。オリンピックは単なる非日常なのです。日常のほうが大事に決まっています。日常で相当な我慢をしているのが非日常のためだとすれば、これはナンセンス極まりないはずです。

どうやら本当に開催されるそうですが、僕はいつもどおりに動き回るつもりでおります。今月末から七夕あたりまでは沖縄におります。酒飲んで大騒ぎしたり、煙草ばっかり吸って自分の免疫力を傷めつけたり、いっぱい人がいて飛沫が飛び交うような場所には立ち入らないようにしたり、それぞれにお気をつけください。

木村達哉拝