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日本はどこに向かうんだろう

2021.07.02(金) 09:00

日本って、日本だけでいるといい国だなぁと思いますね。特に僕のように喘息とか緑内障とかの持病がある人間にとっては、医療アクセスの良さは非常にありがたいと思います。今は沖縄県宜野湾市というところにいるのですが、実はいつも使っている目薬がもう切れてしまったんです。眼圧を下げる薬なので、これがないと視野欠損の範囲が大きくなってしまいます。

ネットで検索して、近くにある眼科に飛び込みました。そして事情を説明し、診察を受けて、緑内障の目薬をいただきました。こういうことができるのが日本の良さです。以前、ロンドンで生徒の体調が悪くなったとき、先方の学校の先生に「医者に連れていきたい」と言うと、予約が必要だとおっしゃいます。予約をする方法をお聞きしたのですが、予約しても診察してもらえるのは2週間後とかになってしまうだろうとのことでした。

それよりドラッグストアで薬を買うほうがいいよということで、近くのお店に行き、店員さんに病状を説明することになりました。結果、それならこの薬が良いだろうということで、いくつかの薬を買って帰りました。が、日本とは飲み方が異なりましたので、英語リスニング力がないと錠剤をそのまま飲んでしまっていたことでしょう。いずれにしても、医者にはかかれず、その代わりに薬局の店員さんが驚異的に詳細に説明をしてくれました。

また、3ドルも出せば美味しい牛丼が食べられます。1ドル出せば、それなりのクオリティーの日用品が買えます。アジアの国々の中では、モノが一番安い国になってしまったので、以前は日本人が安いモノを求めてアジア各国に買い物ツアーに出かけていっていたのが、現在はその動きが逆になっています。実際、韓国やタイのダイソーは100均ではありません。日本では100円で売られているものが300円とか500円とかします(円換算で)。

そうすると、当たり前ですが、海外のダイソーで働く人よりも、日本のダイソーで働く人のほうが、給与が低くなります。日本では1000万円の年収というと高所得者ですが、サンフランシスコでは低所得者の扱いになります。日本の初任給はスイスの30%ほどしかありません。なにもかも安い国になってしまって、国民の幸福度は先進国では相当低くなってしまいました。

そして人口減で、資源もありません。なのに、与党は変わらず与党のままでいます。
なにが幸せなのかというのは、人によっても国によっても異なります。医療アクセスに関して言えば日本は本当にいい国だなぁと思うのですが、こと政治や経済や教育ということになると、すでに先進国ではないというのが、海外諸国と数字を比較すると見えてきますね。特に40歳代や30歳代の若手の方々がいろんな業界を支えていくんだろうと思うのですが、いつまでも昭和基準でものを考えていると、とんでもないことになってしまうのではないかと危惧しています。

木村達哉拝