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国公立大学志向

2021.08.05(木) 10:00

新型コロナの影響が出ているのは飲食店や旅行業界だけではありません。学校だって大変です。なにしろこの2年間の出生率の落ち方はかなりのものですから、12年後の中学1年生の数は激減します。概算ですが、各都道府県で5000人から10000人は減る計算です。各中学校の定員が150名とすると、少ない県でも30校程度、多い県だと60校程度は「消える」ことになります。

そうなると当然ながら私立中学校があおりを食うのは言うまでもありません。ただでさえ、少子化が進み、閉校を決めた私学もありますし、数年前からボーナスが支給されていない私学もあります。現在それほど少子化の影響を受けていない学校でも、ある年度にぱたりと人が来なくなります。

そうならないように、各私学は経営努力をしていて、特に進学実績を上げようとしているのですね。中学高校と私学に通ったのに大学も私学なんてことになると、保護者の経済的負担はかなり大きくなります。それでなくても新型コロナの影響で、特に自営業はどこも大変なのに、子どもが私学ばかり行っていると親は大変です。「いえいえ、うちの学校に来てくれれば、確実に国公立大学に合格させますよ!わっはっは!」という私学が重宝されるのは言うまでもありません。早稲田大学でさえ、受験生を激減させているのです。国公立大学志向はこれからも続きそうです。
(画像はジュンク堂書店福岡店さん)

来年2月の入試もすでに国公立大学人気が進みそうですので、各学校では共通テストへの対策?が進んでいるように思われます。でも、たとえば市販の共通テスト対策問題集みたいなのを解いたからといって、共通テストで高得点が取れるわけではありません。そこを間違うと、あんなに問題集を買ったのにということになります。

詳細はメルマガで書きますが、大切なことは類題を解くことではありません。類題を解いたって、できないものができるようにはならないからです。そりゃ「慣れる」という点ではいいかもしれません。しかし、そもそも力のない人が慣れるも慣れないもありませんからね。

国公立大学に絶対に進んでやるぞという人は、まずは共通テストです。なにを置いても共通テスト。二次試験は共通テストでの高得点があって初めて考えればいいのです。共通テストで失敗すると二次試験もなにもないのですから。受験生で、来年の入試の勉強をする際に、共通テストと二次試験の配分をどうすればいいだろうと思っている人もいるでしょう。その場合、悪いことは言わないから、共通テストで高得点を取る勉強に集中したほうがいいですよ。

秋の段階でボーダーにも達していなかったら、そこから伸ばすのはもう不可能に近いはずです。基礎力のある人は別ですけどね。たとえば750点は取ってやるぞと思っているのであれば、10月ぐらいまでにその点数が取れるよう集中して取り組んだほうがいいでしょう。共通テストで失敗すると、二次試験の比率が高い東大や京大でも逆転は起こっていないのですから。

木村達哉拝