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早期教育は必要か

2021.08.30(月) 09:50

幻冬舎ゴールドオンラインが僕のことを書いてくださいました。こちらから読めます。よかったらどうぞお読みください。早期教育についてのコラムです。3歳までに英語ができなければ一生できるようにはならないという噴飯ものの記事を以前読んだことがあります。中学では遅すぎる!とか。まぁ、そういう強迫商法だって経済活動のひとつですし、大昔からある営業手法ですから、否定はしません。

が、できればそういうものを読んで馬鹿馬鹿しいなぁと思える程度のリテラシーは持っておきたいものですね。3歳までに英語ができなければって、英語のネイティブスピーカーでも小学校で英文法を教わりながら、徐々に徐々にできるようになっていくのです。ましてや英語という点で言えば外国人である我々が3歳までにできるようになる必要はまったくありません。

それに、たとえば小学校のうちにけっこうな英語力を身につけたとしても、継続しなければどんどん力は落ちます。それは楽器であってもスポーツであっても同じ。料理の腕前だって、もっと言えば対人スキルだってまったく同じです。中学校のときに英検2級を取得したのに、高校に入って受検したら3級にも落ちてしまったという話もよく聞きます。

親がやたらと高額な商品を買って、その買ったという事実に満足するのであればそれまた日本経済への貢献かもしれませんし、良いとは思います。しかし、それと子どもさんの英語力とはなんの関係もありません。いや、ある!と仰るのであれば買われたらいいとは思いますけれども。

人間の能力は、継続していないと落ちます。そんなことは大人になれば常識的にわかると思うのですね。なのに、子どもを産むとなんとかして力をつけてもらいたい!というので、少し常識外れな行動に出てしまう親が少なくないようです。そしてそういう親に対して、多くの企業はさまざまな商品を用意して、まるで蟻地獄のごとく待ち構えています。

大切なことは経験値であったり知識であったりするわけで、その2つから知恵(考える力)が生まれます。単にビデオを見ているだけの英語教材、単に歌を聞いているだけの英語教材が、その子の英語力に貢献するということはほとんどありません。私たち大人は俯瞰的に子どもたちの成長を見守ることが大切なのであって、やたらと焦ってしまって何かを無理に押し付けるようなことのないようにしたいものです。それはそれとして、幻冬舎の方、ありがとうございました。

木村達哉拝