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秋を楽しむ

2021.09.10(金) 05:20

すっかり涼しくなりましたね。秋は収穫の秋という言葉があるぐらいですから、さまざまな果物や農作物が獲れます。多くの方々が僕の自宅に葡萄や梨や柿なんかを送ってくださるのです。こうしている今もリビングには頂き物の葡萄や梨がたくさんありますので、食後に1つ2つ頂きます。ちなみに、梨はさくらも食べられますから、小さく切ってあげるとシャクシャクと幸せな音を立てながら食べています。ありがたいなぁと思いながら、毎食後に食べています。

頂きっぱなしというのは良くありませんからね。頂いたらお返しをしなければなりません。かなりたくさんの方々から頂きますので、すぐにお返しを送ることができないのは申し訳ないのですが、放っておくわけにはいきませんからね、多少遅れてでもお返しをさせていただきます。

多いのは著作にサインをしてお送りすることです。著作と言っても僕たち作家は自分の本をただでもらえるわけではありませんので(否、何冊かはもらえる)、書店さんで自分の本を買い、サインをし、それをお送りすることになります。お手紙を書き、ユメタンクリアファイルにそれをはさんでレターパックに本を入れます。

僕に旬の食べ物を送ってくださるような人はたぶん、僕の本をいっぱい持っていらっしゃるんです。だから今さら『名スピーチリスニング』なり『新・東大英語リスニング』なり『人生の授業』なり『新ユメタン』なりを送られても困るだろうなとも思うのですが、かと言って他に送るものが思いつかないものですからね。持っておられないかもしれないなぁと思うものを選んで送るのです。

最近は(レターパックに余裕があればですが)2冊送るようにしています。1冊は自分の著作、そしてもう1冊は読んでよかった本を、です。たとえば、『旅をする本』(丸山晃著・ラグーナ出版刊)をお送りした方もいらっしゃいますし、読んで面白かった小説をもう1冊買ってお送りした方もいらっしゃいます。同封するお手紙には、『旅をする本』が良い本なので同封しますとか、この浅田先生の小説が面白かったので同封しますなどとしたためます。

その方がその「もう1冊」をお読みになるのかどうかはわかりません。が、その本を読んでいただきたいという気持ちをお届けしたくて、そうするようにしています。なかなか世知辛い世情で、金儲け本や啓発本しか売れないそうですが、そんななかでも人間の心の機微を感じられるような一冊に触れていただければなぁと考えています。こちらにお勧めの本を列挙していますので、皆さんもよかったら秋の夜長に読書を楽しんでみられてはいかがでしょうか。収穫の秋、読書の秋、さまざまな秋を楽しみましょう。

木村達哉拝