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負け慣れ

2021.09.26(日) 03:20

僕は昭和49年以来ずっとドラゴンズファンでしてね。長いでしょ。でも、今年ぐらいつまらない年はないですね。そもそも球団に優勝する気がないのに、ファンが優勝しろって応援するのも変ですから、いっさい応援はしていないんですけどね。グッズは買わず、中日スポーツの購読をやめ、球場に足を運ばず、応援ボイコット運動をひとりでやっております。僕ひとりがやっていても意味ないですか。でもそれは、自分ひとりが投票してもしなくても日本は変わらないじゃないかという人の論理と同じじゃないですか。応援というのはカネを使うことです。試合結果ぐらいは見ております。

組織が硬直化するとこうなりますという1つの例でしょうね。成績が悪くてもファンがそれなりに球場に足を運ぶし、選手の入れ替えがほとんどないので職場に新風が吹かないし、管理職に危機感がないから自由度の高い練習だし、選手自身が負け慣れてしまっているのでしょうし。今日は相手の投手にヒットを打たれたドラゴンズの小笠原投手が笑顔をマウンドで見せていたことを批判する記事がありました。負けに慣れるとそうなります。勝つことが珍しいのです。

横浜DeNAが横浜ベイスターズだった頃、同じような状況でした。毎年のように最下位。今のドラゴンズと同じです。親会社が変わり、球場や選手の雰囲気もかなり変わりました。宜野湾キャンプでは大きい声を出して真剣に練習する選手が多く見られます。北谷のドラゴンズのキャンプとは大違いです。強いチームは、負けると「あれ?おかしいぞ」と考えます。ドラゴンズは勝つと「あれ?おかしいぞ」と考える状況のはずです。

どんなチームでも、どんな会社でも、どんな人でも、負けます。ずっと勝ち続けることはありません。負けたときに一番大切なことは、負け慣れないことです。負けることが当たり前になってしまうと、立ち直りに相当な時間がかかってしまいます。空気がよどむのです。常勝気流に乗っておかないといけません。その気流に乗っているのであれば負けても構いません。

たとえば、生徒がテストでいい点数を取れなかったのは「負け」だとします。点数が取れなかったのだから、なんらかの理由があるんでしょう。サボってしまったのか、時間管理をミスってしまったのか、モチベーション管理ができなかったのか、あるいは体調管理ができなかったのか。いずれにしても「負け」です。でもそういうことってありますよね。誰でもあります。

問題は次のテストです。それは歯を食いしばって負けないこと、つまりいい点数を取ることです。2連敗してしまうと、負けに慣れてしまいかねません。それが3連敗も4連敗もすると、逆にいい点数を取ることが珍しくなるわけで、そういう子が伸びることは100%あり得ません。今日は勉強できなかったなぁという日があってもいいのです。自分の弱さに負けちゃったんです。それはしょうがない。でも2日連続で負けないことです。翌日は絶対に単語を覚えたりリスニングの勉強をしたりすることです。

僕はぐうたらです。毎日はできません。でも、連敗はしないようにしています。なぜなら、負けることに慣れたくないからです。現在のドラゴンズはおそらく連勝すると大騒ぎになるはずです。「なんで勝ってるんだ?」と。なぜなら「負け慣れ」しているからです。負けに慣れてしまった組織や人ほど厄介なものはありません。逆に勝ち慣れると、負けが悔しくてたまらなくなります。どうしてこんなに練習しているのに、どうしてこんなに勉強しているのに、負けてしまったんだろうという気持ちになります。それが大事なんですね。連敗しないように、常に自分を管理することです。

木村達哉拝