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リーディング&リスニング指導法セミナー

2021.10.03(日) 09:40

今日はリーディングとリスニングのセミナーが行われまして、約400名の方々がお申し込みになりました。リーディングとリスニングというと2本立てみたいに思われるでしょうが、この2つはリンクし合っていますので、片方だけの授業をするということではありません。リスニングの、たとえばシャドーイングという音読トレーニングをしようと思うと、英語スクリプトを事前に読み込むことになります。ですから、新しいものを使ってリスニングの勉強をする際には、まず読まねばなりません。

問題を解いてからということであれば、最初に聞くことになるのですが、問題を解くのではなくてリスニングのトレーニングをするということであれば、最初にやるべきことは(聞いてもいいけど)読むということです。ですから、リーディングができない人の場合、リスニングもできるようにはなりません。その点で外国語の学習では(母国語の場合も同じなんですけど)、まずは読めないと話にならないのです。

また、リーディングの授業も、それが筆者の言いたいことを理解するための授業なのか、それとも英語の文法や構造を理解するための授業なのかによって、進め方が異なります。前者を主眼とした授業なのに、やたらと文法や構造分析を行ってばかりいると、筆者の主張がわからなくなってきます。わかるために文法や構造を理解しようとしているのに、あっちへ飛んだりこっちへ戻ったりしているうちに、リーディングの授業なのか文法の授業なのかがわからなくなってくるわけです。

教員側としては、たとえば低学年の授業なので文法や構造をしっかり説明しようとしたり、あるいは高学年の授業の場合にはしっかりと読んで設問に対処しようとしたり、その目的を設定しないといけないのです。それもせずに、なんとなく筆者の主張を説明しては文法の説明をし、といったようなカタチになると、どっちつかずになってしまいます。

今日は特に、入試で出てくるような600語から800語程度の文章をどのように授業するのかというお話をさせていただきました。ネット越しではありましたが、たくさんの方々にご参加いただき、本当に嬉しかったです。次は17日ですね。またよろしくお願いいたします。

木村達哉拝