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岡山後楽館高等学校でかなり真面目なお話を

2023.01.17(火) 12:00

『新ユメタン』や『夢をかなえるリーディング』を使ってくださっている岡山市立岡山後楽館高校を訪問し、生徒たちに講演を行った。英語の学習法ではなく、学びややる気につながる話をしてやってほしいというご依頼だったので、それなりの拙い話をさせていただいた。生徒たちの力になればと願う。

日本丸にはこのまま沈んでほしくはない。しかし、乗組員の数が激減していく。7年後に岡山県と広島県と山口県の人口をすべて合わせたぐらいのヒトが姿を消す。市民サービスや国防のクオリティーは、論理的に考えればかなり落ちることになるだろう。企業の倒産や合併あるいはアメリカ様の大企業による買収が相次ぐのは容易に想像できる。

昭和時代はそれなりの大学を出てそれなりの組織に入れば、それなりの人生が待っていたし、多くを望まなければそれなりの生活の質を維持することができた。それに基づいた昭和型教育が行われていた。生徒たちは均一であろうとした。学校から帰ると塾に向かい、親は塾に安心料を払い続けた。元号が令和になった今も、実はほとんど変わらない状況である。

一方、これからの日本はどうだろう。日本丸はダウンサイジングしていく。どの大学を出るかではなく、如何に個人の力を向上させるかが教育の中心的問題となるのは目に見えている。入った企業や組織が倒産しても何の心配も要らないほどの強大な力を持つべく、個人の力を伸ばし続けようとする人が増えるのではないか。

ただ、それによる弊害も大きくなるだろう。強い人間ばかりではない。そう考えると、今の日本はそれほど格差が大きくはないが、これからはアメリカ並みの巨大格差が生まれていくのかもしれない。組織に頼らない人間と、組織にすがりついていないと生活ができない人間の格差が。その格差は経済格差につながるだろうし、またそれは別の格差にリンクしていくはずだ。

生徒たちには個人の力をつけるよう話した。いい大学に入ることは、現在の日本ではコスパがいいと言われているし、それは間違いない。が、10年後の日本を見据えると、学歴だけでは生きていけないように思われるので、しっかりと個人の力を高めていくことが重要だという話をさせてもらった。

生徒たちは真剣な表情で、瞬きもせずに聞いていた。彼ら彼女らが10年後も20年後も笑顔で人生を楽しんでいればいいなと思いながら、帰りは岡山駅まで歩いた。かく言う自分もまったく安泰ではないので、年金などには頼らずに生きていかねばならないなぁと考えながら。

木村達哉拝

追記
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