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英語もいいけど日本語もね

2023.02.14(火) 07:00

昨年に引き続き、佐鳴予備校が動画を撮りたいというので、今はその教材を作成している。昨年は東京大学リスニングの動画を25本、そして共通テストリスニングの動画を25本、同予備校の教室で撮ることになった。2日間、名古屋の新栄で缶詰になった。

今回は『新ユメサク』をベースにした和文英訳の授業25本ということである。ご存じのとおり、『新ユメサク』はラ・サール中高の丸山晃先生との共著で、河合塾や駿台予備学校の先生に「難関大学の受験生は全員ひととおり目を通すべき」と言っていただいた本である。

大学の二次試験で出題される英作文は、「私の母は昨日から下痢で苦しんでいる」といったような英文法の知識があれば解ける問題ではない。『新ユメサク』にあるような「ひと晩語り明かしたあと、私たちは寝ぼけまなこでホテルをあとにした」や「ずっと彼女に連絡していなかったらふられた?自業自得だ」といった、いわゆる和文和訳が必要なものばかりである。

つまり、日本語の知識や加工技術が必要となる。英語力がいくら高くても、日本語の知識が乏しければ高得点が取れないのである。その点で、和文英訳については大学サイドからの「英語バカではいけないよ」「英語もいいけど日本語もね」というメッセージが読み取れる。

それぞれの動画は20分弱の短いものだから、授業を25本するのに比べると大したことはない。が、教材を用意するのは私なので、バラエティーに富んだ日本語を用意し、それをどう英語に直すのかを視聴者である受験生には考えてもらおうと思い、粛々と教材を作っている。

また、京大や阪大の英作文を、中学や高1レベルの英単語だけを使って英語に直すことができることを教えたくて、訳例は極めて簡単な英語にしてある。訳例を見て「こんな難しい英語、書けないよ」と受験生が思うような英作文の問題集ではまったく意味がないからである。

今のところ、昨年の東大英語リスニング動画も共通テストリスニング動画も、佐鳴予備校さんからのクレームはないので、気に入っていただけたのではないかと思っている。今回の英作文動画も同予備校に通う何万人かの受験生が「なんだ、英作文ってこんなのでいいのか」と思えるよう、心を込めて撮っていただくつもりでいる。

木村達哉拝

追記
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