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1日10分のぜいたく

出版社 双葉文庫
著者 あさのあつこ他

NHK WORLD JAPANのラジオ番組で、世界17言語に翻訳して朗読された小説のなかから選ばれた8人の作家たち(あさのあつこ、いしいしんじ、小川糸、小池真理子、沢木耕太郎、重松清、髙田郁、山内マリコ)の作品が収録されたアンソロジーです。それぞれの作品は短編小説ですので10分もあれば読めます。電車に乗っているときなど、隙間時間を利用して小説の読書が楽しめます。

本を読みたいんだけど、なにを読んでいいのかわからないと言う人がいますね。以前読んだことのある小説家の作品を選ぶのもいいでしょうが、こういったアンソロジーやオムニバスと呼ばれるものを読み、興味を持った作家の作品を読んでみたいなと思って書店さんに向かうのもいいでしょう。そういう点でもこの本はお勧めです。

なお、同じコンセプトのアンソロジーとして『1日10分のごほうび』と『1日10分のしあわせ』が双葉文庫から出ています。収録されている作品の作家がそれぞれの表紙に列挙されていますので、興味の湧いたものを選ばれるといいのではないでしょうか。気軽に読めて、それでいてかなりクオリティの高い作品ばかりです。たった10分の読書なのに心が動いて、ふんわりした気持ちになれる作品ぞろいです。