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日本、遥かなり

出版社 PHP研究所
著者 門田 隆将

最近、世界三大料理の一つであるトルコ料理を食べてみたいという話をしていました。トルコを訪れたことのある人によると、何を食べてもとにかく美味しいと言うのです。大阪や神戸で食べられるトルコ料理を探してみようとしていたところ、トルコで大きな地震が発生しました。瓦礫の下から子どもが救出されたというニュースを見ては、ひとりでも多くの生存者がいることを祈らずにはいられません。

トルコ大使館が義援金を募っています。駐日トルコ大使館がTwitterで日本の救助チームが出発する様子や、駐日トルコ人向けの情報についてツイートしています。また、義援金の送り方などを投稿していたので、僕も役に立てるのならと、わずかですが義援金を送らせていただきました。

トルコといえば、親日家がとても多いことで知られています。その理由はこの本を読めば理解できます。1985年のイラン・イラク戦争で、イラクはイラン上空の航空機について、48時間後から無差別に攻撃すると宣言しました。当時の日本政府は、自衛隊による邦人救援もできないと判断。唯一国際線を運航していた日本航空も「安全が保障されない限り臨時便は出さない」ということで、日本人がイランから脱出できない状況に陥りました。日本の大使がトルコの大使に窮状を訴えたところ、ビルレル全権大使は、「ただちに本国に求め、救援機を派遣させます。トルコ人なら誰もが、エルトゥールル号の遭難時に受けた恩を知っています。恩返しをさせていただきます」と返したと言われています。

2022年11月、イギリスの慈善団体が発表した「World Giving Index(世界人助け指数)」によると、日本は世界人助け指数118位と世界ワースト2位の結果を受けてしまいました。実は、前年の2021年は世界最下位だったのです。物価高や様々な理由で、人助けどころではないという人も多くいらっしゃると思います。それに、困っているのはトルコだけではなく、ウクライナもあるじゃないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この本は、日本とトルコの関係をよくご存知ない方にこそ読んでいただき、トルコの支援につながると良いなと思います。