| 出版社 | ボーダーインク |
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| 著者 | 小原猛（物語） 太田基之（絵） |
沖縄の実話を漫画と文章で綴った『琉球怪談デラックス』。沖縄には数多くの怪談譚が伝わっていますが、その界隈では知らない人がいない小原猛の新作怪談と、漫画家の太田基之の書きおろし漫画60編が収録されており、ボリューム満点の一冊です。
本書の魅力は、沖縄独特の文化や歴史背景が色濃く反映された怪談の数々。戦場の記憶や基地問題など、沖縄が抱える深い闇が怪談という形で浮かび上がってきます。
沖縄戦で亡くなった兵士の霊が現れる「缶コーヒー」では、自動販売機で缶コーヒーを買おうとする悲しい兵士の霊と店主とのやり取りが、「トンネルの奥の少年」では、トンネルの奥に現れる謎の少年と主人公とのコミカルなやり取りが、それぞれ描かれています。
漫画と文章の両方が収録されているので読みやすく、沖縄が大好きな方、沖縄の怪談を知らなかった方には是非手に取っていただきたい一冊です。沖縄の文化と歴史の知識があるとよりいっそう楽しめます。
