拙著『ユメタン』や『5ステージ英文法完成』などを使っておられる広島学院高等学校を訪問し、高1と高2生徒たちに講演をした。広島ではあちこちの学校で講演や授業をしてきたが、東大や広島大医学部を目指す生徒たちがいる同校は初めての訪問であった。
福島県で行った教育支援のボランティアに参加してくれた東大生がいた。品田君という東大生が生徒たちへの指導を手伝ってくれた。東日本大震災から3年後の2014年のことである。その折、拙著『東大英語リスニング』を持参し、自分が東大受験の際に使ったものだけれど、ぜひサインをしてくださいと差し出したのを覚えている。
彼が東大を卒業したあと、母校である広島学院の教員になり、私を呼んでくれた。あの時の『東大英語リスニング』ですと、サインが入った本を見せてくれた。あれから十年以上経つんやなと懐かしい話をしながら、会場のホールに入った。生徒たちは拍手で迎えてくれた。

「品田君」は立派に「品田先生」となり、生徒たちにてきぱきと指示している。まだ若い彼だが、きっといい先生になるだろう。講演の演題は、彼から頼まれて「なぜ人は力をつけたくなるのか」とした。講演の詳細はメルマガに書いたので読んでいただければ幸甚である。
50分間の短い講演であったので、生徒たちにもっと伝えたかったなとか、英語についても話してやりたかったなとか思っていたのだけれど、終了後に100人以上の広島学院生徒たちが控室に列を作った。『ユメタン』や『東大英語リスニング』にサインをさせてもらった。
リスニングの勉強はどうすればいいのか、ビジネスで英語を使えるレベルにするために何が必要か、怠け心に克つために不可欠な要素は何だと思うか等など、さまざまな質問を投げかける生徒たちに、自分の考えを述べさせてもらった。私の回答に対してさらに深く尋ねる生徒たちも数多くいた。若い連中はこうでなくてはならぬ。
15時過ぎに終わった講演だったが、質問の列の最後が終わったときには17時頃になっていた。1時間の講演に対して、2時間ほど質問を受けていたことになる。広島駅近くで品田先生や他の先生方と懇親の場を持ったが、これからもご縁が続けばいいな。素晴らしい邂逅に感謝したい。
木村達哉
追記
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