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健康のためなら死ねる

2025.05.27(火) 03:00

5月27日。じつは何を食べたら私の体の血糖値が上がるか下がるかを測定している。またなんか始めたなと思っている人もおられるだろうが、妻と一緒に始めたのだ。二の腕にセンサーを装着し、皮下の間質液中のグルコース値(ブドウ糖の濃度)を連続的に測定しているのである。データはスマホで見ることができて便利極まりない。

なにかを食べると折れ線グラフが動く。運動をしても動く。これは面白い。コンビニ弁当なんかを食べたときは、びっくりするぐらい数値がドーンと上がった。お前こいつは食わんほうがええでと教えてくれるのである。お腹がすいたなと思ってスマホのアプリをタップすると、数値が極端に低くなっている。なんか食えやというサインであろう。

健康のためなら死ねる。毎年8月1日に人間ドックを受けているのだが、年一回ではどうにも心もとない。子どもの頃は病弱で、いつ死神がやってくるかとおびえていたものだが、大人になっても気持ちはさほど変わらない。春と秋にも血液検査を受けて、数値を確認してばかりいる。

せっかく生まれてきたのである。幸せに人生を送りたい。幸せに生きるためには健康と仲間とカネは欠かせない。どれが抜けても幸せではないように思える。特に健康に関しては、慎重すぎるぐらいがちょうどいい。私の血糖値をスマホに伝えるセンサーは二の腕に装着してある。二週間の測定らしいが、その間は食卓にスマホを置いておく失礼をお許しいただきたい。

以前、灘校の健診で引っかかって近くの病院に行ったとき、若い医師が「こうして早めに対処しておくことで、死のうにも死ねませんから」と笑って仰った。死のうにも死ねないのが幸せなのかどうかはわからないが、今のところは生きる気満々なのである。変な病気で倒れるのはまだまだ先にしておきたい。

これを書いている間にもスマホのアプリが受信する私の血糖値が動き続けている。「グルコース値は範囲内」と表示され、アプリが緑色である。食べるものによっては赤くなったり黄色くなったりする。過敏だと笑う向きもあろうが、私にはこれぐらいが精神衛生的にもいいのである。

木村達哉

追記
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