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ラ・サール中学校高等学校にて講演

2025.05.30(金) 02:00

5月30日。鹿児島のラ・サール中学校高等学校で中3と高1の生徒たちに「夢を追う皆さんへ」という演題で講演。鹿児島の文学館が好きで、展示会が行われていると聞くと訪問することにしている。私淑する向田邦子先生のコーナーが新しくなったと知り、これは行かねばならぬとフライトを予約したのだ。

『夢をかなえる英作文 ユメサク』の共著者である丸山先生にその旨を伝えたところ、であればラ・サールの生徒に話をしてほしいと依頼された。ラ・サールには何度か行ったことがあるが、生徒たちに講演をしたことはあっただろうか。とにかく『ユメタン』や『まるまるリスニング』を使っている生徒たちに話ができるのは光栄なことであった。

校舎から見える桜島が白煙を吐き出していた。桜島が晴れていればいつでも見える学校ってのは、それだけで力が湧いてくるなと思いながら会場の体育館へと向かった。生徒たちがひとり、またひとりと入ってくる。知った先生方が笑顔で近づいてこられる。私よりもむしろ担当の丸山先生のほうが緊張しているように見える。

灘校やラ・サールといえばみんな頭が良くて順風満帆な人生が待っていると思いこんでいる人たちが多い。まさか、卒業するときに、東大や医学部に入る級友たちから離れ、自分はどこにも合格しなかったと打ちひしがれる子どもたちがたくさんいることをご存じない。

そんな子でも東大や医学部と言わなければ、つまり慶応や早稲田なら入るんでしょとおっしゃる。そんなわけがない。もしそうなら二浪も三浪もする子があんなに多いわけがない。人間、それほど単純ではない。講演では私自身の人生を話した。生徒たちに、人生の方向性について、自分の幸せについて、考えてもらうためである。

終了後は控室に長蛇の列ができた。メルマガには書いたが、リーディング力を上げたい、リスニングがまったくできない、理系教科が苦手だなどと言った悩みや相談をぶつけてくれた。ひとりずつ話をさせてもらった。列をなした生徒たち全員の『ユメタン』や『まるまるリスニング』にサインをさせてもらった。

今は残念な成績の生徒たちもいるだろう。でも、せっかくいい学校に入ったのである。自分の責任で自分の人生を切り開いていくしかない。ブッダの言葉ではないが、人生は苦しいことばかりである。しかしながら、その中にも幾筋かの光がある。自分にとっての幸せとはなんだろうと深く考え、着実に人生の道を歩いていってもらいたい。

木村達哉

追記
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