9月7日。三日間連続であちこち動いて喋りまくるとそりゃこうなるわなというぐらい疲れてしまって、ひねもすのたりのたりしていた。朝飯を食って朝寝し、昼飯を食って昼寝し、こりゃ夜は寝れんぞと思っていたのだが、小説の構想を練っているうちに寝た。部活をやっている中学生並みに寝た。

それでもさくらは容赦なく散歩に連れていけとせがむものだから、飼い主の最低限の責務として富士山本宮浅間大社で鴨と戯れたり岩本山公園から田子の浦を見下ろしたりした。それ以外はさくらも吾輩の横で眠っていたようだ。

犬ってのは不思議やな。幼い頃の我が子たちより可愛いように思える。犬は犬であることが仕事なんやな。改めて思う。眠いなと思っても、近づいてきて尻尾をぴこぴこ振られると、散歩か、わかった、いこか、などと返事を（さくらが喋りかけたわけじゃないから返事と呼んでいいのかどうかはわからんが）することになる。

あと半年もすれば62歳になるおっさんがトイプードルと喋っている。これだけでホラーであろうな。しかし、誰になにを思われようとも、さくらのおかげで気持ちが潤っているのだからよろしいではないか。他人の目を気にするのは日本人の悪い癖である。

今日はのんびりした。夜にはだいぶ疲れが取れたように思う。明日は甲子園まで運転せなあかん。早々に休もう。

木村達哉

追記
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