11月4日。用事があって阪急西宮北口駅まで足を運んだ。西宮ガーデンズで晩ご飯の買い物をして出ようとしたら、「もののけ姫」のポスターが目に入った。妻がぽつんと「これは観ていないな」と言うので、映画館かあるいはDVDで観ることを約束した。
子どもの頃からあまり映画を観ていない。小説は超が付くほど好きなのに、テレビにしても映画にしても映像となるとどうして途中で余計なことを考えてしまうのか。観ていないからだろうか。映画を観る習慣を身につければ、小説みたいに楽しめるものなのかな。いつもそんなふうに考える。
育った近鉄八木駅の近くには映画館がなかった。映画を観るとなれば、近鉄高田駅前にあったところだった。観るとしても決まってアニメかゴジラシリーズ。中学生にもなれば親と出かけることはなくなり、自動的に映画を観なくなった。高校は大阪だったから観ようと思えば観れたのだろうけれども宿題やテストに追われてそんな余裕はまったくなく、気持ちがすさんでいた。

だから、英語のスピーキングで「あなたの好きな映画について話しなさい」には苦労する。好きな映画……「ゴジラvsモスラ」や「怪獣総進撃」は大好きだったが、「モスラが幼虫から成虫になってから鱗粉を使ってやな」や「ゴジラの息子のミニラが登場してな」などと説明してもわけがわからんだろう。
もう少し感動的な映画を観ておくんだったなと今になって思う。読書と同じで映画も習慣なんやろうな。
何歳まで生きるのかわからないが、せっかくアマゾンプライムってのに入っているのやから、できる限り映画を観ようかななどと妻に提案したら、なんとなく嬉しそうな笑顔を浮かべとった。ただ、問題がひとつ。わしたち夫婦は20時頃には寝る気満々になる。映画を観るとすれば、昼になるのかな。カーテンを閉めて部屋を暗くして、宅急便が来たら面倒やな。暗くしたら昼寝する可能性も高いぞ。そんなことを考えていたら、別に観んでもええんちゃうかという気になってきた。いかんいかん。とりあえずは「もののけ姫」から。
木村達哉
追記
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