BLOG / ブログ /

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 余生

余生

2021.06.14(月) 11:06

Yahoo!で定年退職してから弁護士になられた方の記事を読みました。それ以外でも定年退職して医師になる方もいらっしゃいますし、僕のように作家を目指される方もいらっしゃいます。最近はリタイアという言葉に、以前のように「退職して悠々自適の生活を送る」という意味合いがなくなっているように思いますね。むしろ、やりたかったことを思い切りやるための号砲のようです。

医療の進歩によって、人間はなかなか死ななくなりました。以前、近くの病院で検査をしてもらったとき、検査技師の方が「今はなかなか死ねないです。煙草を吸わず、酒を控えめにして、しっかり睡眠をとれば90歳や100歳まで生きられます」とおっしゃいました。

それなら「余生」という二字熟語にはあまり意味がありません。65歳で退職したとしてもまだ30年ほど残っているのです。30年以上もなんとなく時間を過ごすのって苦痛ですよ。その点では退職したらこれをやる!というのを事前に決めておかないといけませんね。それにタイミングを見て、僕のようにサラリーマンを辞める人も増えそうです。

僕の場合、20代に教員になり、なったからには極めたいと思いました。自分で言うのもナンですが、遊びたいなんて思わなかったです。本を書きたいという思いは中学生の頃から持っていたのですが、30代半ばになってそれが強くなっていきました。

40代で初めての著作を出し、今は株式会社ウィザスにいらっしゃる嵯峨さんと一緒に全国ツアーを始めました。もともと旅行が大好きでしたので、空き時間にあちらこちらに行くのはまったく苦になりません。どうせそんなに売れないと思っていましたから、お会いする人たちに自分の著作を買ってもらえませんかと、お一人ずつ丁寧にご説明してまわろうと思っていました。初めての講演は高知でした。初めてのセミナーは北海道、そして福岡でした。

そうこうしているうちにブログだけでなく、Facebook、Instagram、Twitter、noteなどで自分の文章や絵を目にしてくださる方が増えました。あぁ、メールマガジンもか。メルマガは2本やっていますが、両方合わせて7000名の方々が僕の文章を読んでくださっています。

灘を辞めました。サラリーマンじゃなくなったので、ここからは今まで以上に自由に生きられます。勤め人のときは、勤め先に給与をもらっている以上、迷惑をかけることなどできませんからね。

コロナ禍であちらこちらから悲鳴が聞こえてきます。居酒屋やレストランなどだけでなく、身近なところでは書店さんもかなり苦しんでおられます。そんな中でも僕の文章を読もうと、メルマガ登録をしてくださる方が毎日少しずつ、増えていっているんです。嬉しいなぁと思って。

また、多くの学校から「来てほしい」というご連絡を、ほとんど毎日いただいています。コロナなのに。ステイホームなのに。勤め人であれば「こんな状況なんだからあまり動かないでくれ」と職場から言われるかもしれませんが、僕は自由なので、時間が許せば足を向けるようにしています。

ブログやメルマガやFacebookでお金が入ることはありませんが、まぁ続けていれば神様がなんとかしてくれるだろうと思っています。文章を読んだり書いたり絵を描いたり人としゃべったりするのが何よりも大好きです。それらだけができる人生。文句を言うたらバチが当たります。皆さんの「余生」の計画はどんなものでしょうか。自分だけの人生ですから、カンバスに自由に絵を描いていってください。

木村達哉拝