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精力善用・自他共栄

2021.07.25(日) 09:40

ニュースで柔道の試合をやっていたので少し見ていました。柔道と言えば灘校ですよね。え、違う? だって柔道と言えば嘉納治五郎さんじゃないですか。そして嘉納治五郎さんと言えば灘校ですよね。だから三段論法で、柔道と言えば灘校なわけです。

灘校は「精力善用」「自他共栄」を建学の精神としています。この校是を提唱したのが講道館柔道の創始者である嘉納治五郎さんです。彼は地域の依頼を受けて灘校の顧問を務め、実質的に灘校を創立したそうです。だから灘校の体育の授業は柔道の単位が多いのです。灘校に入ってすぐ右手に嘉納治五郎像があります。僕も勤務していた23年間、何回「精力善用」「自他共栄」という言葉を聞いたことでしょう。

と、ここまで書いて「精力善用」っていい言葉だなぁって改めて思いますね。それに「自他共栄」も。精力は英語に直すとenergyです。それをuse for goodなわけです。自分の力を良い目的で使おうとするのって素晴らしいことですよね。そして自分だけでなく、他人も幸せにすることができればもっと良いじゃないですか。英語ではmutual prosperity of yourself and othersというところでしょうか。

勉強ってある種の経済活動です。自分のレベルを上げるプロセスを勉強と呼びます。それが英語であれ、数学であれ、ゴルフであれ、柔道であれ、楽器であれ、料理の腕前であれ、人付き合いであれ、レベルを上げる必要があって努力することを勉強と呼ぶわけです。英語にしても、数学にしても、ゴルフにしても、楽器にしても、レベルが劇的に上がると自分は幸せになります。勉強していない人に比べると、たくさんのお金が入ってきます。その点で、ある種の経済活動なのです。

が、それと同時に他の人たちもその勉強によって幸せになります。イチロー選手は野球の、松山選手はゴルフの、辻井さんはピアノの、ジョブズはコンピューターの、それぞれ勉強をし、そして僕たちを感動させてくれたり生活を便利にしてくれたりしましたね。勉強することで、自分だけでなく他人をも幸せにできるのです。

逆に言えば、勉強しないとどうなるかを考えてみましょう。自分だけでなく、誰のことも幸せにはできません。レベルが低いままの人間なのですから、自分を見て感動する人なんていないし、あなたのおかげでと言ってくれる人もいないのです。そんなわけで、僕たちは勉強をしてレベルを上げたほうがいいんじゃないかなぁと思っています。

いろんな学校に行って講演させていただいていますが、この話はいつもさせていただいています。英語ができなくて、数学もできないという子がいます。でも楽器が誰よりもできるなら良いのではないでしょうか。サッカーが誰よりも上手なのであれば良いのではないでしょうか。僕なんか、英語も数学も楽器もサッカーもなにもかも中途半端で、ここまで生きてきたのです。誰にも負けない1つがあれば、自分を、そして誰かを、幸せにすることができるのです。明日は博多で講演です。

木村達哉拝