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速読

2021.08.24(火) 09:30

株式会社SRJのイベントでお会いした塾の先生からご連絡を頂戴しました。SRJは英語の速読プログラムを提供している企業で、今のところは主としてたくさんの塾で速読教材が使われています。社長の堀川さんとは親しくさせていただいています。で、その塾の先生は自宅学習用として、僕が三省堂から出している『毎日続ける!英語リーディング(速読編)』を高校生に持たせたところ、非常によかったとご連絡をくださったのです。

いろんなリーディング教材がある中、僕の本を選んでくださったのが嬉しい。いや、ほんまに。アルクと違って、セミナーをして使い方をご紹介しているわけでもないのに。絵文字いっぱいのMessengerが届きまして、「塾ではSRJの教材を、自宅では先生の本を使って速読力をつけるように指導しています。採用してめちゃくちゃ良かったです!」と。

速読に関して言えば、特殊な勉強法があるわけではありません。共通テストを例にとっても、確かに速く読んで速く処理する力(情報処理能力)は必要ですが、それにしたってたかだか100wpm程度あれば、時間内に問題を解き終わることができます。返り読みをしなければ、100wpmは速くなく、むしろ遅いぐらいです。

ただ、返り読みをすると一気に50wpmぐらいになります。下手すると30wpm程度に落ちます。この数字は生徒たちの偏差値が50前後の学校に行ったときに、生徒たちに協力してもらって計測した数字なので間違いないです。数回返り読みをするだけでも100wpmにはなりません。

ではどうすれば返り読みをしなくなるのかというのがポイントとなります。1つは語彙力です。知らない単語や熟語が出てくると、一気に返り読みをすることになります。2つ目が構造分析力です。それも紙面に書き込まないと分析できないような低い分析力ではまったく使い物にはなりません。目を動かすと同時に分析をするのですから、瞬時に行わねばなりません。そしてそのうえで、筆者の意図を読み取っていく力が必要となります。なにりょく? うーん、まぁ、読書力ですかね。

僕の『毎日続ける!英語リーディング(速読編)』が役に立っているのであれば、嬉しく思います。僕の教材にしては軽めの教材ですので(2週間完成)、とりあえずは与えられた時間を守って解いてみてください。で、どうやって目を動かせばその時間内に読めるのか、何度もトライしてみてください。

木村達哉拝