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合格したといったって

2022.03.29(火) 02:00

沖縄滞在中はいろんな学校や、最近は塾からの依頼を頂戴して、生徒たちに話をしたり、場合によっては授業をしたりして触れ合うことにしています。が、現在はまだ相変わらずのコロナ禍で、「来てほしい」というリクエストは少ないですし、勝手に行くわけにもいきません。というわけで、のんびりと過ごしています。

昨日、突然スマホが震えました。沖縄にあるガゼットという塾の社長からの電話でした。「もし沖縄にいらっしゃるのであれば、お話を聞かせていただきたい」ということでしたので、泊にある同塾の本部に向かいました。車で20分ほどでしょうか。

あと2年か3年もすれば沖縄も東京も少子化が始まります。通信制高校に行く生徒が多くなってきていますので、今とその頃とでは通信制というものの受け止め方は異なったものになるでしょう。そんななかで塾の在り方も従来通りというわけにはいかなくなっていると思われます。

現在は灘中学校合格〇名!なんて看板をよく目にしますが、灘中学校も含めて、せっかく入学したのについていけずに退学する子どもが少なくありません。入学することがゴールになってしまって、大人も子どもも単に合格しただけで浮かれてしまうことが原因のひとつだと考えています。

合格は単にスタートラインに並んだだけのことで、勉強はここから始まるのだということを、中学合格者にも大学合格者にも意識を植え付けることが大事なのではないでしょうか。仮に本人が大喜びしていても、入ったはいいけどついていけずに退学してしまっては意味がないよと冷静に伝えるのは大人の仕事だと考えます。

そういったことをガゼットの社長に申しました。この塾に来れば、志望校に合格するのは言うまでもなく、それ以後の学びについても貪欲な子どもに育ててみせます!というキャッチフレーズがあればいいのではないか、そして実際にそういう取り組みを具体的に行っているのであれば、「なんとか中学校合格〇名」なんて愚かな宣伝合戦をしなくても人は集まるのではないかと申し上げました。5月には同塾のイベントで登壇することが決まりました。そこでも講師の方々に同じような話をしようと思っています。

木村達哉拝