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物書きとしては

2022.05.19(木) 11:40

いろんな学校や塾・予備校からご連絡をいただきます。ありがたいことです。講演をお願いします、授業をしてもらえませんか、保護者向けに話をしてください等など。時間の許すかぎりお受けすることにしています。明日は福山暁の星女子高校の入試説明会で、来週は名古屋の佐鳴予備校で、それぞれ講演なり授業なりをさせていただきます。

ただ、カネのために講演をしているわけではありません。自分の著作を読んでくださっている方、使ってくださっている方に、著者として話ができればと考えています。誰でも死にます。でも物書きの場合、体が死に滅びても、魂は書店や図書館や人々の本棚で生き続けます。売れないと本は絶版になりますが、その瞬間に物書きの魂がひとつ消滅します。

また、講演や授業の場合、その内容よりも「木村達哉」という名前を憶えていただける可能性があります。僕などは過去に聞いた講演のことなどまったく憶えていませんが、高橋源一郎さんのお話をうかがったなぁとか、立花隆先生とすこしお話ができたなぁとかいったことは忘れません。物書きにとっては、それも大切なことです。没後100年以上経っても夏目漱石先生の名前は遺っています。

人々に、好かれなくてもいいのですが、覚えていただければいいなぁと、そしてできれば著作を手に取っていただければいいなぁと、思いながらお話をさせていただくことにしています。皆さんともお会いする機会があろうかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

木村達哉拝