絵本『あなたのちからになりたくて』は、売れているわけではないにしても1000人ほどの方々がお買い上げくださり、それなりには喜んでくださっているように思う。かなり多くの学校の図書室に入れていただき、なかには創学舎高校さんのように生徒たちに配付してくださったところもある。

こういう本はバカ売れするものではないし、したがって著者が印税を手にしてにやっと笑うようなものではない。むしろ自費出版に近く、誰よりも買っているのが私である。大切なのは「出すこと」そのものであり、したがって、絵本など創ったことがない物書きの本を出してくださったラグーナ出版の皆さんには感謝の気持ちでいっぱいである。

このたび、絵本の原画を使ってポストカードを作った。たまたま西大和学園時代の教え子が奈良県の印刷会社で働いていることがSNSを通じてわかったので、彼に仕事を頼んだ。ロフトやハンズで売るつもりもなく、お会いした方々にお礼状を書く際に使おうと思って作ったのだ。

８種類の絵を選んだ。絵本とは違って手書きのキャプションが印刷されている。さっそく試しに書いてみたが、紙質がかなり、ボールペンは言うまでもなく、万年筆でお礼状を書く私にはぴったりのポストカードである。

FacebookやTwitterでポストカードについて書いたところ、譲ってほしいというコメントやDMが返ってきた。かといってAmazonや楽天に出店するとドエライ出店料をそれらの企業に支払わねばならない。儲けるつもりはないけれども、損をするつもりもない。150円の売り上げに対して100円の出店料を払うという条件に乗るほどマヌケではない。

いろいろ考えたけれども、イベントやセミナーの際に出すブースに並べることにした。セミナー会場にこれを買うためだけに行ってもいいかというDMをいただいたが、それはまったく問題ない。ただ、肝心なのは絵本のほうである。ポストカードもいいのだけれども、こちらから私の絵本をお買い上げいただければラグーナ出版さんに申し訳が立つというものである。

木村達哉

追記
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