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K君を偲んでゴルフ

2024.04.26(金) 03:00

4月26日。GWに突入した会社も多いようで、ゴルフ場はいっぱいであった。先日書いたけれども、3月末日に亡くなった河合塾のK君を偲ぶゴルフ大会を三田市の千刈CCで行った。K君のことを話しながらのラウンドとなった。

メルマガには書いたけれども、彼は実にいい人だった。灘校時代からずっとお世話になりっぱなしだった。退職してからはゴルフ友達となった。すでに灘校の教員ではないのだから私に連絡をしてもなんのメリットもないはずなのに、ちょくちょくLINEで教育業界のニュースを教えてくれた。

どこそこの学校は勢いがありますよといった営業マンならではの情報も教えてくれた。今年の灘校はどうなのと聞くと、東大と京大あわせて140人ほどでしょうねと即答してくれた。その彼とゴルフをしながら教育談議に花を咲かせることはもうないのだなと思うと、涙がこぼれそうになった。

人は死ぬんだなと思いながら18ホールをまわり終えた。林の中にボールを打ち込んだり思ったように飛ばなかったりするとチクショウという気持ちになるが、それも生きていればこそである。死んでしまえば悔しがることさえできなくなるのだ。

今を大切にと人はよく言うが、その割には将来のために今を我慢することのほうが多いように思う。その将来が来るかどうかはわからないのに。そして、神様は時にとんでもない悪戯をする。K君のような善人が早々に旅だっていくのを見送ると、神はいないのかよという気持ちになる。

今と将来のシーソーをギッタンバッコンしながら生きるのだなと思う。今が大事だと言ってみたり、でも将来のことを考えろと言ってみたり。その狭間で我々は生きるのであろう。都合よく今と将来の間をあっちへ行ったりこっちへ行ったりしながら。

最終ホールはK君の真似をして思い切りドライバーを振り回してみた。彼のナイスショーット!は聞こえなかったけれども、白球はものの見事にフェアウェイのど真ん中めがけてすっ飛んでいった。天国でK君がサムアップしてくれたように思えて、ありがとうと言いながらティーを静かに拾い上げた。こらえていた涙がぽろぽろとこぼれた。

木村達哉

追記
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