11月4日。三重県にある昇英塾が主催する講演会があり、近鉄特急で名張へ。奈良県の南部(明日香村・橿原市)出身ということでこの特急には大変お世話になった。高校の帰りにぜん息の発作が出ているときには上本町駅から乗ったこともある。当時は500円だった料金が、今は520円ということだからほとんど上がっていない。
思春期を橿原市で過ごしたので、大和八木駅に近づくと今は亡き両親、付き合いのなくなった弟、一緒に悪ふざけをして先生方にため息をつかせてばかりいた友人たちを思い出す。八木駅前にあった緑色の自転車置き場が懐かしい。駅の中にある立ち食いうどん屋には学校の帰りに制服でよく立ち寄った。スーパーのニチイやダイエーは無くなったようだ。
約150家族がお申込みになったらしく、会場は満席であった。小学生や中学生たちにはしっかり勉強しないと未来は暗いぞという話をした。『アリとキリギリス』のアリを取るのか、それともキリギリスを取るのかは自由だけれど、キリギリスに未来があると思うなら、それはかなり甘い見通しだと言わざるを得ない。
保護者は一部を除くと若いお父さんとお母さんだったけれど、子どもたちに10万以上するおもちゃを与えているのであれば、彼らが勉強しなくなることは覚悟するとともに、それが嫌なら子どもと一緒に勉強したほうがいいという話をした。特に親がスマホばかりいじっている家の子は必ずスマホを触るようになる。
東京からわざわざアルク植元君が来てくれたのは心強かった。さらには名張駅でGakkenを定年退職された千代延さんが待っていてくださったのには驚いたけど嬉しかった。帰りはまた近鉄特急に揺られたけれども、自分の今後の人生を考えているうちに大和八木駅に停車したことに気づかなかった。
三重はいつも仕事ばかりである。しかし、伊勢をはじめとして三重にもいいところはいっぱいある。そうだ、次回は妻と愛犬さくらを連れて、久しぶりに赤目四十八滝を散策するのもいいかもしれないな。赤目の駅で植元君と千代延さんが待っていそうで怖いけれど。
木村達哉
追記
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